[オールドレンズ探訪記] 使い勝手のいい標準レンズ!Nikon Ai AF NIKKOR 35-70mm F2.8D(作例あり)
今回はNikon(ニコン)の標準ズームレンズ、Ai AF NIKKOR 35-70mm F2.8Dで撮影した作例をご紹介します。
この世に数えきれないほどの種類が存在するオールドレンズの中から、サンライズカメラがおすすめできるレンズを1本1本紹介していく、「オールドレンズ探訪記」と第したコーナー。
これまでに数々のオールドレンズを使ってきた雨樹一期さんと、まだまだ初心者な私いくたで、一緒に様々なオールドレンズで撮影をした作例をご紹介していきます。
なかなか出かけれらない今のご時世だからこそ、改めてじっくり試してみたいレンズを見つける手助けになれば嬉しいです^^
【オールドレンズ探訪記 前回の記事はこちら】
【オールドレンズ探訪記】Nikon AF NIKKOR 20-35mm F2.8DのAFと広角でスナップをより気軽に撮影しよう! (作例あり)
目次
2023年最新!おすすめミラーレス一眼カメラベスト3!!
オールドレンズを楽しむのにも最適!写真にも動画にもおすすめのフルサイズミラーレス一眼カメラを選ぶならこのカメラ!!
写真・動画どちらもハイクオリティ、迷ったらこの一台!
価格と性能のバランスが取れた名機です!
どこでも持ち歩ける相棒です。
Nikon(ニコン) Ai AF NIKKOR 35-70mm F2.8Dについて
まずは今回作例を撮影したレンズ、Ai AF NIKKOR 35-70mm F2.8Dがどんなレンズなのか簡単に紹介します。
Ai AF NIKKOR 35-70mm F2.8Dとは
今回は、THEオールドレンズというより、少し現代寄りなレンズNikon(ニコン) Ai AF NIKKOR 35-70mm F2.8Dをご紹介します。
オートフォーカスが使えて、使い勝手の良い35-70mmのズームレンズとして、根強い人気があるレンズです。
使い勝手の部分で言えば現代寄りですが、写りはとても柔らかく、太陽光のあるシーンでは順光も逆光も大変エモーショナルなオールドレンズらしい写りになりました。
もちろんフルサイズカメラにも対応しているので、幅広い層におすすめできる1本となりそうです。
Ai AF NIKKOR 35-70mm F2.8Dのスペック
マウント | Nikon Fマウント |
構成 | 12群15枚 |
最短撮影距離 | 0.6m(35mmマクロ時0.28m) |
重量 | 665g |
フィルター径 | 62mm |
終売時価格 | 105,000円(税別) |
メーカー | ニコン |
スペック参考文献:「AI AF Zoom Nikkor 35-70mm F2.8D – オートフォーカスニッコールレンズ | ニコンイメージング」(2022年6月20閲覧)
Ai AF NIKKOR 35-70mm F2.8Dの特徴
35mmにしたときのみマクロ撮影ができる点や、ズーミングするときにレンズを回さない直進式という方式、どちらも初めてだったので新鮮でした。
↑70mm
↑50mm
↑35mm
今回も、撮影したのはミラーレス一眼カメラのSONY(ソニー)α7R。
現代っぽい見た目のレンズなだけあって、装着しても全く違和感がありません。
マウントアダプターは今回も、K&F ConceptさんのNikon Fマウント→SONY Eマウント用を使用しました。
Nikon(ニコン) Ai AF NIKKOR 35-70mm F2.8Dの作例紹介
それでは、Ai AF NIKKOR 35-70mm F2.8D+ミラーレス一眼カメラの作例、いってみましょう!
由比宿で撮影した作例
Nikon(ニコン) Ai AF NIKKOR 35-70mm F2.8Dで撮影した作例を紹介していきます。
以前、旅ブログでも取り上げた静岡県の由比宿をお散歩したときに撮影しました(由比宿の旅の模様はこちら↓)。
ホワイトバランスが青すぎましたが、逆光で撮影した作例。かなり画面全体がぼやっとしています。
日陰で撮影したお花、こちらもくすみがかって優しい色合いに。
ただ正面から撮っただけの写真も、どこか郷愁に浸るような質感になるから不思議。
やっぱり古い家や素材の被写体はフィルムカメラやオールドレンズとの相性がとてもいい。
70mmで寄りで撮ってみると、しっかりとシャープな描写に。
左側に太陽を置いて、青空のグラデーションを背景にイチョウの木を。やわらか〜い。
空き地越しの海。多少歪みます。
35−70mmが1本あれば、大抵の画角は網羅できてしまうような。
Nikon(ニコン) Ai AF NIKKOR 35-70mm F2.8Dは、旅先で荷物を増やしたくないときにもいいですね。
由比缶詰所さんで撮影した作例
ラストは由比缶詰所で撮影させていただいた作例。ここの缶詰、まぐろのほっくり加減やオリーブオイル、熟成感がたまらんのです、絶品ですよ。
直売所なので、色々な陳列がみていて楽しく。創業70年余りの老舗感とおしゃれなパッケージデザインの少し洋風な感じが、このレンズの写りにすごくマッチした気がします。
西陽が差し込むかんじ、柔らかくてとても好きな描写です。
オールドレンズ撮影Tips!影に着目してみよう
被写体選びに悩んだら、何かの「影」をモデルにしてみてはいかがでしょうか?
影って日常的にはあまり目を向けないものだなぁと。
個人的には写真を撮る楽しみを知ってから、きれいなものないかなぁ〜と被写体察知センサーが働くようになり、すると自然と影が目に入ってくることが多いんですよね。
影はどこか寂しげで、非日常とまではいかないけど日常とは少し違った景色に。
あとは、モノクロ写真を撮影する際の感覚と少し似ているかもしれませんが、色が無いからこそ、形や階調、濃淡に着目する楽しみもあります。
今回、非常に柔らかく写るNikon(ニコン) Ai AF NIKKOR 35-70mm F2.8Dで植木の影を撮影した感じも、とても気に入りました。
きっとレトロで味わいの出るフィルムカメラやオールドレンズとの相性も抜群ではないでしょうか?
ぜひ、色々な影を見つけて楽しんでみてください^^
Nikon(ニコン) Ai AF NIKKOR 35-70mm F2.8Dで撮影した感想
今回作例を撮影した感想ですが、超人気レンズだけあって、その写りや使い勝手の良さには大変納得でした。
まず35−70mmの望遠レンズでも明るさはばっちり。現代っぽいレンズなんかなぁと思いきや、非常に柔らかくて繊細でレトロな写り。
単焦点派の人にもぜひ試していただきたい1本、そしてニコンユーザーさんにはもちろんのこと、幅広い層の方に楽しんでいただける1本かと思います。
今後も続々とオールドレンズ+ミラーレス一眼カメラの作例を紹介していきますので、ぜひチェックしてみてください^^
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Ai AF NIKKOR 35-70mm F2.8D 簡単な解説
ここからは、中古フィルムカメラとオールドレンズのサンライズカメラ スタッフが、今回作例を撮影したAi AF NIKKOR 35-70mm F2.8Dについて簡単に解説します。
Ai AF NIKKOR 35-70mm F2.8D
マウント | Nikon Fマウント |
構成 | 12群15枚 |
最短撮影距離 | 0.6m(35mmマクロ時0.28m) |
重量 | 665g |
フィルター径 | 62mm |
終売時価格 | 105,000円(税別) |
メーカー | ニコン |
スペック参考文献:「AI AF Zoom Nikkor 35-70mm F2.8D – オートフォーカスニッコールレンズ | ニコンイメージング」(2022年6月20閲覧)
Ai AF NIKKOR 35-70mm F2.8Dは、スペックからもわかるとおり標準域の明るいズームレンズ。
通称「大三元」といわれるF2.8通しのズームレンズのうち標準域のものは、いまでは24mmや28mm程度まで広角側が広がっているのが普通ですが、それよりも少し前のスペックのものとなります。
今回作例に使用したAi AF NIKKOR 35-70mm F2.8Dは、名前にDとついている、3Dマルチパターン測光に対応したモデルということになります。
さて、本レンズの前のモデル、Ai AF NIKKOR 35-70mm F2.8Sは、ニッコール千夜一夜の第三十九夜(2022年6月20日閲覧)にて佐藤治夫氏によって詳細に解説されています。
それによれば、四群ズームレンズとしては鏡筒の構造がもっともシンプルな構造で、巧みに収差を補正した優れたレンズであったということ。
ズームレンズの設計の話は非技術者にとって難しく感じられますが、同記事はズームレンズの設計について知識がなくても理解できるのでおすすめです。
さて、基本的に今回のAi AF NIKKOR 35-70mm F2.8Dは、Ai AF NIKKOR 35-70mm F2.8Sの構成をそのまま受け継いだものであるようです。
鏡筒の構造は直進ズーム。
直進ズームは1990年代以降減っていきますが、慣れてくるとなかなかに使いやすいものです。
描写については、今回作例にしたものは残念ながらあまり状態がよくないようですが、それでもシャープに写っている作例カットからは、このレンズのポテンシャルを十分にお伝えできたのではないかと思います。
Ai AF NIKKOR 35-70mm F2.8Dを中古で買うなら
Ai AF NIKKOR 35-70mm F2.8Dは本来はF2.8通しの高級レンズ。
ですが、実用のオートフォーカス中古レンズとして考えると、少々古めのスペックに感じられてしまうのは仕方ないところでしょう。
だからこそ、これからこのレンズを中古で買うときに意識したいのが「ズームレンズの発展を知る」ということ。
中古オールドレンズというと単焦点ばかりが取りざたされますが、光学設計者にとってある時代以降はズームレンズこそ腕の見せ所だったのです。
事実、もっとも濃いカメラ愛好家の間では、ときにブリッジカメラのレンズ設計の逸話が歴史として語られるようになるなど、単焦点レンズ以外にも光学の歴史への興味が広がりつつあります。
その点、Ai AF NIKKOR 35-70mm F2.8Dは、その時代にもっとも先端だったレンズを体感できるという点で、なかなかにおすすめできる中古レンズ。
もともと高価格なレンズだったことを考えると、現在の中古価格は安すぎるくらいです。
ただし、今回作例に使用したものも含め、経年変化でクモリが生じている中古もあるようです。
中古の価格にもよりますが、購入時にはしっかりと状態をチェックするようにしましょう。
今回使用したミラーレス一眼カメラについて
今回の作例撮影でも、ミラーレス一眼カメラにはSONY α7Rを使用しました。
ローパスレスかつ中古価格が比較的安価な機種ですね。
ほかにもオールドレンズを取り付けて使うミラーレス一眼カメラを選ぶなら――
中古で廉価なフルサイズのミラーレス機が欲しい方にはSONY α7が。Ai AF NIKKOR 35-70mm F2.8D まとめ
今回はNikon(ニコン)の標準ズームレンズ、Ai AF NIKKOR 35-70mm F2.8D+ミラーレス一眼カメラの作例をご紹介しました。
オールドレンズの楽しみは単焦点レンズだけではありません!
ぜひあなたも、往年の名ズームレンズをミラーレス一眼カメラで楽しんでみませんか?
オールドレンズ探訪記 次の記事はこちら
次回は雨樹一期さんの執筆で、ライカ純正の年代の新しいレンズ、SUMMICRON-M 28mm F2 ASPH+ミラーレス一眼カメラの作例をお届けします。
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