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オールドレンズ撮り比べ⑮「Canon New FD 85mm F1.2 L」(作例あり)

こんにちは、雨樹一期です。前回に引き続き、フィルムカメラの「Canon NEW F-1」と、ミラーレス一眼カメラの「SONY α7」で作例を撮り比べました。

撮影に使用したレンズは「Canon New FD 85mm F1.2 L」になります。
中古で大人気のレンズですね。

焦点距離が85mmと中望遠、開放がF1.2ですからね。とにかくボカしたいって方、ポートレートを撮影する方には最適ですね。
標準の50mm付近のレンズしか持っていない方は、一度使って頂きたいです。この35mmの差って全然別物ですから。

前回の記事はこちら。
Canon New F-1の感想もこちらに書いています。

オールドレンズ撮り比べ⑭Canon New FD 50mm F1.4&Canon New F-1(作例あり)

フィルムカメラもデジカメ・レンズも最高値の買取を約束します!

ミラーレス一眼カメラのSONY α7で撮影した作例

まずはミラーレス一眼カメラで撮影した作例。
今回も、中古価格が手頃なことが魅力のSONY α7を使用しました。

Canon New FD 85mm F1.2 Lのボケ感はいかに?

Canon New FD 85mm F1.2 L

いつものように、Canon New FD 85mm F1.2 LをマウントアダプターでSONY α7に取り付けて作例を撮影しました。

今回使用したマウントアダプターは、前回の記事に引き続きK&F Conceptブランドのものです。

このFDマウントアダプターなのですが、LOCK↔OPENのリングがあります。これが少しやっかいでして。前回の記事「Canon NEW FD 50mm F1.4での撮り比べ」にも注意点を記載いたしました。

オールドレンズ撮り比べ⑭Canon New FD 50mm F1.4&Canon New F-1(作例あり)


感度設定 200/絞り F1.2

どや、このボケ感!と言いたくなる一枚。
さすがはF1.2です。

後ろにある木も同じ木なんですよ。すぐに後ろにあるのに、ボケて溶けそうです。手前の木から顔、左腕から背景までの滑らかなボケ。
50mmのF1.4も充分ボケますが、次元が違います。


感度設定 100/絞り F1.2

こちらの作例も開放で撮影、「jpg撮って出し」で比べてみます。

んー、ひまわりがほぼボケちゃいましたね。


感度設定 100/絞り F4

少し大きい花とかだとF4か5.6くらいまで絞らないと、甘々になりますね。


感度設定 100/絞り F8

F8くらいまで絞るとカリッと安定感が出てきます。それでも背景は充分のボケ味。開放のF1.2も使いようですね。


感度設定 100/絞り F5.6

使いやすいのはやっぱりF4かF5.6になりますね。開放F1.2はピントがかなりシビアです。
多少絞れば、ピントも外さなくなりますね。


感度設定 100/絞り F5.6


感度設定 100/絞り F1.2

だけど、この開放F1.2というのがこのCanon New FD 85mm F1.2 Lの魅力です。ガンガン使っていきます。


感度設定 100/絞り F1.4

感度設定 100/絞り F1.4

50mmの作例と同じく、言葉で説明するのが難しいけど、このボケ味はめっちゃ好きです。トロっとしてるからかな。嫌味がないんですよね。

ボケ感を出す撮り方Tips

レンズに関係なくプチアドバイスですが、よりボケ感を出したいのなら、以下のような撮影方法がオススメです。


感度設定 200/絞り F1.2


感度設定 200/絞り F1.2

一枚目の作例は背景が開けるように撮りました。二枚目は背景が地面になっていますね。被写体と地面が近いので、一枚目ほどは被写体が浮かび上がりません。

開放F1.2なので二枚目も充分ボケてはいますが、綺麗なのは断然一枚目だと思います。木漏れ日の玉ボケもいいアクセントになっています。


感度設定 200/絞り F1.2

さらに前ボケを入れてみた作例。より立体感が出ますよね。今回のコラムのトップと同じ写真ですが、トップは寒色に、こちらは暖色の編集しています。どちらも好きなんですよね。

それにしても全身入れて、前後にこのボケ感って。やっぱりボケるレンズって単純に楽しいですね。
個人的には50mm前後のオールドレンズは数本あるので、前回のNew FD 50mm F1.4より、Canon New FD 85mm F1.2 Lの方が欲しいです。

「Canon New FD 50mm F1.4」と「Canon New FD 85mm F1.2 L」のボケの違い


Canon New FD 50mm F1.4


Canon New FD 85mm F1.2 L

ミラーレス一眼カメラ同士で、前回の50mmと描写を比べてみましょう。

どちらも開放で、被写体の大きさが同じになるように撮影しています。
Canon New FD 85mm F1.2 Lの作例は背景が完全に溶けましたね。前ボケ具合も違いますね。

焦点距離85mmはボケ過ぎでちょっとなぁ、、って好みもあると思いますが、85mmでもF2かF2.8くらいで撮れば同じくらいのボケになります。

大は小を兼ねます。だけど、正直85mmの中望遠は普段使いにはいまいち。
50mmの方が使いやすいです。

ポートレートと割りって使うなら、断然Canon New FD 85mm F1.2 Lですね。撮影がめっちゃ楽しくなります。
高級ラインだったレンズであることもあり、AFがないこと以外はミラーレス一眼カメラでも全然使えますね。

フィルムカメラの「Canon New F-1」で撮影した作例

続いてはフィルムカメラで撮影した作例。
前回に引き続き、ボディはCanon New F-1です。

FUJIFILM SUPERIA PREMIUM 400で撮影した作例

使用したフィルムは、前回の作例に続いて「FUJIFILM SUPERIA PREMIUM 400」です。癖がないので使いやすいド定番フィルムですね。どのフィルム買えばがいいだろーと迷った時にも最適です。

なので、逆に僕はこれまでにあまり使ってきませんでしたが、あらためて使いやすい良いフィルムだと感じました。
作例はすべて無補正なので、フィルムそのままの色合いです。


絞り F1.2 / シャッタースピード1/2000

はい、どーんといきなりピント外した一枚。フィルムカメラで中望遠のレンズ、そしてF1.2の開放でピント合わせるのは難しい。


なら拡大することが出来るので、じっくりピントを合わせることは出来ますけどね。フィルムカメラだと合わせたつもりがズレることがあります。

それに関しては50mmのレンズでもありますが、よりシビアにはなります。
Canon New FD 85mm F1.2 Lの被写界深度はかなり浅く、ほんの数センチでピントを外してしまうので、自分自身も前後に揺れないように撮る必要がありますね。


絞り F1.2 / シャッタースピード1/2000

さて。フィルムカメラで撮影した写真は全てノー編集ですが、ミラーレス一眼カメラとは柔らかさが全く違いますね。

フィルムらしい、優しくってノスタルジーな描写はやっぱりいいですね。その場の時間を閉じ込めたような気になります。


絞り F1.2 / シャッタースピード1/1000

少し離れた距離の被写体は、さらにピント合わせが難しいです。猫の尻尾だと合わせにくいので、手前のフェンスに合わせて少しだけピントリングをズラして撮りました。

オールドレンズは、一瞬を撮り逃さないという撮影スタイルには不向きです。
ですが、被写体とじっくり向かい合うスタイルは心地よく、楽しく、その世界に没頭出来ます。


絞り F8 / シャッタースピード1/250

だから描写はリアルというよりも心象風景に。特に夕方なんて最高のオールドレンズタイムです。

絞り込んだときの描写


絞り F5.6 / シャッタースピード1/1000

絞り F8 / シャッタースピード1/1000

次は絞って撮影した作例です。中望遠ですが、圧縮効果がいい感じですね。

「Canon NEW FD 50mm F1.4」のコラムで空を撮った場所です。空を撮りたくなったら、ここに来ます。


絞り F1.2 / シャッタースピード1/2000

望遠レンズって遠くのものを撮るために使うものだけではなく、前後をボカすためのレンズです。
これが分かってくると、写真はより楽しくなりますよ。

Canon New FD 85mm F1.2 Lは85mmの中望遠ですが、F1.2なので被写界深度がとても浅く、下手な望遠レンズよりボケるくらいに感じます。


絞り F1.2 / シャッタースピード1/500

85mmの焦点距離ということで、はじめての方は撮るものに困ることがあるかもしれません。
でも、とりあえずなんでも撮ってみましょう


絞り F4 / シャッタースピード1/500


絞り F4 / シャッタースピード1/500


絞り F5.6 / シャッタースピード1/500


絞り F2.8 / シャッタースピード1/1000


絞り F2.8 / シャッタースピード1/2000


絞り F5.6 / シャッタースピード1/500


絞り F5.6 / シャッタースピード1/1000


絞り F1.4 / シャッタースピード1/2000

日常の風景もきっといつもと違う切り取られ方になると思います。


絞り F1.2 / シャッタースピード1/2000

ゴーストは盛大ですね。僕の好きな虹色のリング型。レンズフードはあえてつけないで撮っています。

うん、「Canon New FD 85mm F1.2 L」めっちゃ欲しい。

Canon New F-1の魅力

今回もCanon New F-1について、作例を撮影して気づいた魅力を書いていきます。
操作性もよく、本当にいいカメラです。

飽きがこないおすすめフィルムカメラ

Canon New F-1

シャッタースピードは最速が1/2000です。1/4000が欲しくなりますが、フィルムカメラとしては早い方。
露出モード切替など、自分なりにカスタマイズできるのも魅力です。
初心者の方はまず普通に使って、いろいろ覚えてからカスタマイズしていけば、飽きることなく長く付き合っていけますね。

今回はカメラをお借りしての撮りっきりなので、マニュアルで撮影しました。

操作などオーソドックスで、使いやすいですね。頑丈なので長く使って頂けます。カスタマイズで自分好みに出来る点も考慮すると、はじめの一台にもいいですね。

製造期間が長く中古も多いので、整備済みのものでも外装の状態によっては中古価格が手頃なものもいいところです。

詳しい機能面やスペックは以下に。

「合体するカメラ」Canon New F-1 80年代を代表する一眼レフ

Canon New FD 85mm F1.2 L 簡単な解説

ここからは、中古フィルムカメラとオールドレンズのサンライズカメラ スタッフが、今回作例に使用したCanon New FD 85mm F1.2 Lについて簡単に解説します。

Canon New FD 85mm F1.2 L

Canon New FD 85mm F1.2 L

マウントCanon FDマウント
構成6群8枚
メーカーCanon
発売年1980年
新品時価格113,000円

Canon New FD 85mm F1.2 Lは、Canon FDマウントの中望遠レンズ。
85mmというポートレート向け定番焦点距離かつ、F1.2という大口径で被写界深度が非常に浅いので、とろけるようなボケを味わうことが可能です。

「Canon New FD 85mm F1.2 L」という名前に「L」とついていることからもわかるように、このレンズはCanonの高級レンズ、いわゆるLレンズのひとつ。
2022年現在もミラーレス一眼カメラ用にラインナップされている「赤レンズ」ですが、Canon New FD 85mm F1.2 Lはそのなかでも初期のものです。

Canon New FD 85mm F1.2 L

「とろけるようなボケ」という常套句を書いてしまいましたが、実際にそうであることは今回の作例でも伝わるかと思います。
ボケの形もきれいで、なだらかにボケてとろけていくような非常によい描写ですね。

とはいえ、近年日本製のオールドレンズの評価がどんどん高まっていることもあり、とくにCanon New FD 85mm F1.2 Lのような高級ラインのレンズは中古価格も上昇基調。
中古価格は状態や店舗により大きく変動しますが、探している方は状態の良い中古を見つけたら「買い」ですね。
ミラーレス一眼カメラでも存分に描写を味わえますよ。

ぜひ当店サンライズカメラの中古在庫もご覧ください。

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今回使用したミラーレス一眼カメラ

オールドレンズ撮り比べシリーズでは、ミラーレス一眼カメラのボディはSONY α7 初代を使用しています。

SONYのフルサイズミラーレス機でオールドレンズを楽しむなら――

中古で廉価なフルサイズのミラーレス機が欲しい方にはSONY α7が。 新品でより高性能なフルサイズミラーレス機が欲しい方にはSONY α7 IIIα7 IVがおすすめです。
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まとめ

Canon New FD 85mm F1.2 Lの印象として、まず最初に前に思ったのはデカイです。700gくらいあるので重たいです(New FD 50mmは250gくらい)。
僕は重たいレンズは使い慣れているので、撮影中は気になりませんでしたが、女性が一日中、首からぶらさげるレンズではないかもなぁと(笑)。

それと、今回使用した初代のSONY α7はその後のフルサイズEマウントミラーレス一眼カメラに比べて少しマウント部が弱いので、少し怖かったかもしれないですね。

そしてF1.2の大口径という、憧れのレンズですから、50mmと比べると価格もぐんとお高くなります。

ただ、ある程度のズッシリ感のあるレンズの方が実は手ブレはしなくなりますし、何よりこの描写力です。

作例を撮影してみてとにかく思ったのは、圧倒的なボケ感と美しさ。中望遠のF1.2はこれまでのレンズとは全くの別物ですよ。

おすすめのカメラブランドはどこ?

カメラブランドには、Nikon、Canon、OLYMPUS、CONTAX、PENTAX、などがあります。
ここからは個人的な感想です。

これまでいろいろな中古カメラを使ってきましたが、その中で50mm F1.4標準レンズは、CONTAXが飛び抜けて好きです。
それを除いた性能はCanonが良かったです。

僕がいまカメラを全て失って中古フィルムカメラを新たに買うなら、「OLYMPUS OM-1」です(どないやねん)。
本体は軽量だし、レンズは「OLYMPUS ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2」を使いたい。マニアックな部分を言うとシャッター音も好き。

[オールドレンズ撮り比べ7]OLYMPUS ZUIKO AUTO-MACRO 90mm F2は最高・銘玉と呼ぶにふさわしい逸品

Nikon、Canonは頑丈で故障しなさそうですね。作りがよいのは中古で買うときの強みでもあります。

Nikonは高性能ですが真面目な描写。
しっかりと撮りたいなら一番。
整備しやすいこともあり、価格が手頃でしっかりメンテナンス済みの中古も多いですね。

価格が安くて味のある写真が撮れるのは「PENTAX SP」+「Super Takumar 55mm f1.8」の組み合わせ。

予算や価格はさておき、描写だけを考えると、「CONTAX Aria」+「Planar T* 50mm F1.4」の組み合わせ。

ということで、フィルムの描写も楽しみつつ、失敗のないのがCanonだなと思いました。

と言いつつも、結局は好みなので、価格や軽さを重視するよりも、いろんな方の作例をみて描写が好きと思った中古カメラとレンズを購入するのがいいかもしれませんね。

次回の記事はこちら

次回はライカのレンズ!
SUMMICRON-M 5cm F2 固定鏡胴・前期をミラーレス一眼カメラとフィルムカメラで撮影しました!

ボディはダブルストロークのライカM3を使用しました。
ぜひご覧ください。

オールドレンズ撮り比べ⑯ Summicron 5cm F2 固定鏡胴・前期 Mマウント+Leica M3(作例あり)

フィルムカメラもデジカメ・レンズも最高値の買取を約束します!
著者紹介: 雨樹 一期(Ichigo Amaki)

フィルムカメラ・トイカメラの多重露光などで作品撮りの傍ら、大阪・東京を中心に全国でフィルムカメラワークショップを開催。
その他、カメラの個人レッスン、ペット・家族の撮影をしています。 基本、娘と猫と珈琲とカレーに生かされてます。

HP : 雨樹一期写真事務所
blog : フィルム寫眞手帖

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