[旅×フィルムカメラ第13弾] レトロで可愛いだけじゃないピッカリコニカ!KONICA(コニカ) C35 EF 愛知県東栄町への旅 (作例あり)
旅好きな私いくたが、フィルムカメラやオールドレンズを相棒として携え、出会った素敵な景色をお見せしていく連載。
第13回目となる今回の旅は、愛知県の北東部に位置する東栄町への旅(&ちらっと岐阜城への旅)。
相変わらず渋めの旅が大好きですが、もはやフィルムカメラが渋旅には欠かせない存在となってきました。
作例を撮影したフィルムカメラは、特に女性におすすめしたいコンパクトカメラ「KONICA(コニカ)C35EF/HEXANON 38mm F2.8」です!
KONICA(コニカ)C35EFは、ストロボ内蔵カメラの先駆けということで、暗いところでも上手に撮影できることから、別名ピッカリコニカと呼称されています。
愛嬌たっぷりのある愛称ですね。
写真家の故 増山たづ子さんが60歳の頃、自分の村がダム建設で水の下に沈んでしまうことを知り、そこから村の記録を写真に残すために買ったことで有名なフィルムカメラです。
数々の想いを形に変えてきた名機の実力やいかに。
個人的にとっても楽しみな1台です。
【前回の旅×フィルムカメラ記事はこちら!】
[旅×フィルムカメラ第12弾] レンジファインダーカメラ Canon P(ポピュレール)+ RUSSAR 20mm F5.6で日本三大銘茶の産地を訪ねてみた(作例あり)
目次
2023年最新!おすすめミラーレス一眼カメラベスト3!!
オールドレンズを楽しむのにも最適!写真にも動画にもおすすめのフルサイズミラーレス一眼カメラを選ぶならこのカメラ!!
写真・動画どちらもハイクオリティ、迷ったらこの一台!
価格と性能のバランスが取れた名機です!
どこでも持ち歩ける相棒です。
KONICA(コニカ)C35EF/HEXANON 38mm F2.8について
まずは、今回作例を撮影したフィルムカメラ、KONICA C35EFがどんな機種なのか紹介します。
KONICA(コニカ)C35EF(ピッカリコニカ)のスペック
形式 | 35mmコンパクトカメラ |
シャッター | 前期型:1/60・1/125秒 後期型:1/60・1/125・1/250秒 |
レンズ | HEXANON 38mm F2.8(3群4枚) |
露出計 | レンズ上部のCdS受光素子による外部測光 |
AE | プログラムAE |
ファインダー | 採光式ブライトフレーム |
フォーカス | 目測式(ゾーンフォーカス) |
電池 | 露出計:MR44水銀電池x1 ※LR44(Amazon)で代用可 ストロボ:単3乾電池 x2 |
発売年 | 1975年(前期型、C35EF) 1976年(後期型、ニューC35EF) |
新品時価格 | 31,800円(コニカの歩み 1974) もしくは C35EF:29,800円(クラシックカメラ専科No.10) ニューEF:30,800円(クラシックカメラ専科No.10) |
メーカー | 小西六(KONICA) |
参考文献:
「コニカの歩み 1974 | コニカミノルタ製品アフターサービス – 株式会社ケンコー・トキナー」
「1970年代に発売された機種一覧 | コニカミノルタ製品アフターサービス – 株式会社ケンコー・トキナー」
『クラシックカメラ専科 No.10 小西六カメラの歴史』1987年、朝日ソノラマ、p.76
KONICA(コニカ)C35EF(ピッカリコニカ)の特徴
この記事で作例をご紹介するKONICA C35EFはストロボを内蔵したコンパクトフィルムカメラ。
軽さはいわずもがな。
女子は何かと荷物が重くなりがちですし、旅先などで長時間重たいカメラを首に下げるのは、かなりのストレス。
携帯性に優れたコンパクトカメラは、日常使いにも旅先でも、やっぱり重宝されます。
いつでも撮影できるカメラってほんとうにいいですね。
レンズはコニカの高級レンズ、HEXANONが付いています。
矢印を下に引くと、フィルム室が空きます。パカっ
上から見ると、シンプルな出立ち。
シャッターボタンがおもちゃみたいです。
ピント合わせは目測式なので、自分で被写体との距離を決めて目盛りを合わせる必要があります。アイコンで示してくれるのが可愛いポイントですね!
余談ですが、良くお店とかトイレとか文字で注意書きがずら〜っと書いてありますが、ピクトグラムとかを使ったりした方がちょっと楽しい気持ちになれるのになって思ったりします。
(かわいいマーク!)
KONICA(コニカ)C35EF/HEXANON 38mm F2.8で撮影した作例
それでは、KONICA C35EFで撮影の作例いってみましょう!
前半、体験型ゲストハウスdanonさんでの作例は、FUJIFILM SUPERIA PREMIUM 400で撮影しました。
体験型ゲストハウスdanonさんで撮影した作例
使用フィルムは、「FUJIFILM SUPERIA PREMIUM 400」です。
今回は、こちらも何度かお世話になっている愛知県東栄町の大好きなゲストハウス、体験型ゲストハウスdanonに滞在。
東栄町は、愛知県の中でもかなり端っこ、南信と遠州に隣接している山間地帯の約人口3400人の小さな町。
この辺りは意外と知らない人も多いエリアかなぁと思いますが、三遠南信道でひょろっといけるし、電車なら飯田線というローカル線を楽しめるし、すごくおすすめです。
そんな町の中心地に位置する体験型ゲストハウスdanonは、築150年の古民家で地域の人や暮らしに出逢える宿。
実はサウナ好きな私。だのんさんの敷地内、真横には天然水風呂と化す川が流れていて、最高なロケーションにてテントサウナを満喫しちゃいました。
ここまでの作例のように、撮影した写真はしっかりとシャープさが効いていて、少しザラっとした感じもありますが、とてもきれい。
ピントが若干外れることは多々ありましたが、それもフィルムカメラならではの味わいとしてご愛嬌を。
フラッシュを光らせた作例
フラッシュをピッカリしてみるとこんな感じに。
接写だと少し白飛びしそうなほど明るいな〜と感じつつ、夜や暗いところでもフィルムカメラで撮影できるのはシンプルに嬉しいところ。
採れたてのたけのこ!
裏でタケノコを掘るオトコ。生えすぎて困るくらいらしく、このシーズンは大忙しですな。
収穫した筍さん。採れたて感と、春のたんぽぽ。筍さんは夕飯で美味しくいただきました!
八重桜が満開な町をお散歩
サウナでがっつり整ったあとは、KONICA(コニカ)C35EFを持ってぶらぶらお散歩。
気になったものを、思い立ったときにパシャリできる気軽さがあります。
八重桜がちょうど満開の時期。
桜が観光地としてではなく、この町のこの季節の日常に溶け込んでいる様子が、なんだか居心地が良いのです。
桜のトンネルを見つけたときの高揚感たるや!
うきうきで撮った写真は、自分で見てもなんかうきうき感が伝わってくる気がします。
通りすがりのおばあちゃま方ともご挨拶。「良い写真が撮れたかい?」と優しく声をかけてくれましたが、そんなお二方の人柄が滲み出ていた後ろ姿をこっそり。
この作例写真は帰りの道すがら、直売所にて。
出てきたばかりのこごみと、干しずいき(里芋の根っこ)をゲット。おばちゃんが調理の仕方も教えてくれました。
このお店の裏側には、川の清流から良い風が吹いていて、「最高の立地ですね〜」とかなんとか会話をする時間が、旅の良き思い出になるんですよね。
スナップ写真を撮影するときに私が何より大事にしていることは、まず目で見たり心で感じること。
我先にとカメラを構えたいときも、瞬間を逃したくない時などはありますが、、絵になる景色ばかりを追いかけずに、じっくりそこにあるものを味わったり、出会った人と触れ合えたらいいなぁと思います。
岐阜の旅での作例
おまけに、岐阜ちょろり旅にもお供したKONICA(コニカ)C35EFの作例をいくつか紹介します。こちらの使用フィルムは、Kodak ColorPlus 200です。
長良川〜。オフシーズンの鵜飼の観覧船がお行儀よく並んで休憩中。実際の鵜飼も見たことがあるのですが、燃えたぎるかのような壮絶な儀式を想像すると、このひっそりとした景色が嘘みたい。
金華山の上にちょっこり乗っかっているような、岐阜城。
岐阜城の麓のお茶屋さんで、母と菜飯田楽をいただく。
岐阜で泊まったお宿のわんちゃんが、最後までお見送りしてくれてめちゃかわいかった。
コンパクトで携帯しやすいKONICA(コニカ)C35EFは、色んなシーンで持ち歩けるのですごく楽しかったなぁ。
KONICA(コニカ)C35EF/HEXANON 38mm F2.8で撮影した感想
ということで、KONICA C35EFの作例でした。
KONICA(コニカ)C35EFは、操作も露出もほぼほぼオートで撮影できるのですが、ピント合わせが目測式なだけでも、ちょっぴり全オートからの卒業ができる機種なのかも。
個人的には、今までフィルムカメラやオールドレンズに沢山トライさせて頂く中で、被写体との距離感や、明るさなど、だいぶマニュアル感覚に慣れてきた様な気がします。
これはデジタルカメラユーザーにも、もちろん大いに役立ってくる経験値だなぁと、仕事でデジタルカメラを使用する際に感じていて。
デジタル尽くしの人こそ、一度はフィルムカメラの世界で修行を積むというのも良いのかもしれません!
中古価格もお手頃でハードル低めでチャレンジできるKONICA(コニカ)C35EFは特に初心者の方にぜひお手にとってもらいたい1台かなと思います^^
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どこでも持ち歩ける相棒です。
KONICA(コニカ)C35EFについて簡単な解説
ここからは、中古フィルムカメラとオールドレンズのサンライズカメラ スタッフが、今回作例を撮影した中古フィルムカメラ、KONICA(コニカ)C35EFについて簡単に解説します。
KONICA(コニカ)C35EF
形式 | 35mmコンパクトカメラ |
シャッター | 前期型:1/60・1/125秒 後期型:1/60・1/125・1/250秒 |
レンズ | HEXANON 38mm F2.8(3群4枚) |
露出計 | レンズ上部のCdS受光素子による外部測光 |
AE | プログラムAE |
ファインダー | 採光式ブライトフレーム |
フォーカス | 目測式(ゾーンフォーカス) |
電池 | 露出計:MR44水銀電池x1 ※LR44(Amazon)で代用可 ストロボ:単3乾電池 x2 |
発売年 | 1975年(前期型、C35EF) 1976年(後期型、ニューC35EF) |
新品時価格 | 31,800円(コニカの歩み 1974) もしくは C35EF:29,800円(クラシックカメラ専科No.10) ニューEF:30,800円(クラシックカメラ専科No.10) |
メーカー | 小西六(KONICA) |
参考文献:
「コニカの歩み 1974 | コニカミノルタ製品アフターサービス – 株式会社ケンコー・トキナー」
「1970年代に発売された機種一覧 | コニカミノルタ製品アフターサービス – 株式会社ケンコー・トキナー」
『クラシックカメラ専科 No.10 小西六カメラの歴史』1987年、朝日ソノラマ、p.76
KONICA C35EFは、1975年に発売したフィルムカメラ。
35mmフィルムカメラとしてはほぼ初めて、カメラ本体にストロボを内蔵したことが最大の特徴です。
※それ以前にもストロボを内蔵した35mmフィルムカメラはありましたが、実用的なものはこのカメラが最初といわれています。
2022年のいま、フィルムカメラをこれから始めたい方にとってもっとも人気があるのがストロボを内蔵したコンパクトカメラ。
このKONICA C35EFは、そんなコンパクトカメラの元祖なのです。
レンズはKONICA HEXANON(ヘキサノン)38mm F2.8。
写りにとても定評のあるレンズで、作例からもわかるように非常にシャープな写真を撮影できますよ。
ストロボを内蔵したコンパクトカメラにはオートフォーカスのものも多いですが、このKONICA C35EFはマニュアルフォーカス。
ですが、いくたさんの解説にあったように使い方はとても簡単。
レバーで巻き上げて、たった4段階のアイコンで距離を合わせるだけで撮影できます。
一番難しい部分は自動で、フィルムを巻き上げたりピントを合わせたりする楽しい部分だけ手動のフィルムカメラ。
とても撮影しやすい機種なので、ぜひ初心者の方にもおすすめしたい一台です。
KONICA C35EFを中古で買うなら
さて、このKONICA C35EFは大ヒットした機種なこともあり、中古でもとても多く売られています。
中古価格もお手頃です。
1975年という発売時期もあり、修理業者さんでしっかりと整備することが可能な内部構造。
そのため整備済みの中古も購入可能。
整備済みのものの価格も、中古フィルムカメラ全体の中では廉価な部類といえるでしょう。
気をつけたいのは電池の液漏れ。
整備された中古、保証がついている中古については問題ないと思いますが、ジャンク品では液漏れで故障しているものが散見されます。
※当然ですがジャンク品は壊れていて使えない、わかっているマニア向けの商品です。価格が安くても初心者の方にはおすすめできません。
※中古で購入したあと長期間撮影に使わないときは、液漏れ防止のために電池を抜いておくようにしましょう。
KONICA C35シリーズの関連記事
こちらの記事では、KONICA C35EFの元となった機種、KONICA C35で撮影した作例を紹介しています。
↓こちらはKONICA C35シリーズ各機種についての解説です。
KONICA C35EF(ピッカリコニカ)まとめ
初心者の方にもぜひおすすめしたい中古フィルムカメラ、KONICA C35EF。
今回撮影した作例のように、フラッシュを光らせたエモーショナルな写真を撮影することができますよ。
操作する楽しさと簡単操作、中古価格もリーズナブル。
いいとこどりな中古カメラをぜひあなたも使ってみませんか?
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