[フィルムカメラ遊泳記 第5話] フィルムカメラ初心者がまず用意すべき9つの必須アイテム
こんにちは!
フィルムカメラ初心者の私、いくたがお送りする、「フィルムカメラはとっつきにくい」と感じている人でも気軽に楽しめる連載。
今回の第5話は、初心者がフィルムカメラを始める際、まず最初に必要なアイテムについてです!
今回はフィルムカメラを楽しむために必要な道具を★★★★★(星5つ)から★☆☆☆☆(星1つ)まで、必要度別に紹介していきますね!
- 右も左もわからない状態で、最低限どんな道具を揃えたらいいの?
- やっぱり気になる費用面、どれくらいかかるの?
そんな不安を抱えた方にとって手助けになると嬉しいです!
【前回の記事はこちら】
目次
初心者におすすめのフィルムカメラ9つのアイテム
それでは!
フィルムカメラを楽しむのに必要なアイテムを順番に見ていきましょう!
1.フィルムカメラ本体 必要度:★★★★★
あったりまえですが、フィルムカメラ本体(ボディ側)を用意します。
初心者向けの1台目に選ぶといい機材については3話目↓でチェックしてみてくださいね。
すぐにフィルムカメラを探したい!
という方はぜひサンライズカメラ公式Webサイトへ!
2.フィルム 必要度:★★★★★
フィルムカメラで撮るには必ず必要なアイテムです。
フィルムとは何ぞや?と思う方はまず4話目の記事でフィルムについて知っていきましょう。
これが無いと写真を撮ることができないので、カメラを手に入れるのと同段階で早めに用意しておくと好スタートが切れます!
3.交換レンズ 必要度:★★★★★(レンズ交換式のカメラの場合)
※「交換レンズ」は、コンパクトカメラのようにレンズが固定されているフィルムカメラの場合は別途用意する必要はありません。
レンズが交換式のフィルムカメラの場合、本体に装着するレンズを用意します。
このシリーズで私が使っている、Nikon New FM2の場合もそうですね。
セットで売っているものやレンズ交換ができない機種もありますが、フィルムカメラの中古販売の場合はボディしかなく交換レンズは別に購入ということをよくあります。
初心者の人はまずは自分の持つボディに合うおすすめレンズを見つけて、慣れてきてもっと色々な表現を楽しみたいという時には様々なレンズを試してみるとフィルムカメラの世界がより広がります。
21世紀のいまでこそカメラメーカーというと両手(初心者だったら片手くらい?)で数えられるほどしかあげられませんが、1980年代くらいまでは無数に会社が存在していたこともあり、少々マニアックなレアレンズなども市場には数多隠れています。
どんなレンズが販売されているのか知りたい方は↓↓↓ぜひこちらへ↓↓↓
交換レンズを買うときは「マウント」を確認!
注意点としては、必ずボディとレンズの「マウント」を確認すること。
マウントとは「カメラ本体とレンズをつなぐ部分」のこと。
じつは、同じメーカーでもマウントが違ったり、互換性がないということもあるんです。
Nikonの場合、マウントは同じでも使えないことが
今回私が使うNikon New FM2の場合、Nikonのレンズのなかでも「Aiレンズ」というタイプしか装着できないということです。
マウントが同じでも、年代によって微妙に規格の差があるんですね。
Nikonのレンズについてはこちらの記事で解説しています。
同じメーカーなのにマウントが違うことも
他の例としてはPENTAX。
同じフィルムカメラでもM42マウントとKマウントという2種類があるため、例えばM42マウントであるPENTAX SPというカメラに、KマウントであるSMC M 40mm F2.8というパンケーキレンズは装着できないのです。
PENTAXの場合、逆に、新しいPENTAX MXやPENTAX LXに、古いSuper-Takumar 55mm F1.8を取り付けることができる道具「マウントアダプター」が使えるなど裏技はあるのですが・・・
初心者の方の場合は、まずは、本来適合している組み合わせのレンズを選んだほうがよいでしょう。
マウントアダプターというアイテムについてもう少し知りたい方は、下記記事をご参照ください。
当店サンライズカメラでも、オールドレンズを多数ご用意していますので、下記のようなレンズの使用レビューなども参考にしながらぜひ色々なレンズを試してみてください^^
レンズにはレンズキャップを付けよう
カメラを持ち歩くとき、レンズにはレンズキャップを付けましょう。
中古で購入する場合、付属することも多いですが、もし付いていなかった場合は別途購入する必要があります。
新品では、カメラ用品メーカーのものでは200~300円くらいから。
NikonやCanonなどの純正品では500円くらいから購入できます。
↓レンズキャップの製品例(この製品は52mmです。持っているレンズに合ったサイズを買いましょう)
4.電池 必要度:★★★★★
シャッターを切ること自体には電池が不要な機械式カメラでも、露出計を内蔵した機種では、基本的には電池を入れる必要があります。
(電池がいらない、露出計がないフィルムカメラも少なくありませんが)初心者の方におすすめされる機種は、電池が必要なことがほとんどかと思います。
(↓こちらの記事で詳しく触れているので参考にしてみてください)
電池の例
■ボタン電池
■リチウム電池
5.ストラップ 必要度:★★★★★
中古で買うことがほとんどのフィルムカメラ。
セットで売っているものもたまにありますが、ほとんどの場合ストラップは付いていません。
付いていても劣化していてちょっと・・・と思うことが多いと思うので、カメラを持ち運びやすくする為にもストラップはぜひ用意しましょう。
新品の場合、ほとんどは1,000〜5,000円くらいで買えるものが多い印象ですが、フィルムカメラ自体がレトロで味のあるデザインが多いので、それに合うヴィンテージ感漂うレザー製品や作家さんが丁寧に手がけた1点ものなど、10,000円以上するような、付属品としてはちょっと高級めなストラップも多数あります。
ファッションの一部と考えれば選択肢も広がってくるんじゃないかなと思います。
中古カメラ店では、フィルムカメラと同じ年代の中古ストラップも売っているので、レトロ感を味わうなら中古品もいいですね!
注意点としては、カメラによっては、ストラップの取り付け金具が専用のもので別売りの場合があります(PENTAX LXなど)。
初心者向けのカメラについては、ほぼほぼ大丈夫だと思いますが、中判カメラや、やや上級者向けの機種には気をつけましょう。
ストラップの例
ほかにも布や革などさまざまな素材、色のストラップがあるのでお気に入りのものを探してみましょう。
6.レンズフィルター 必要度:★★★☆☆
フィルターとは、カメラレンズに手間に装着する薄いガラスのこと。
昔はもっと多くの種類が実用されていたようですが、いま一般に使われているものは以下の3種類です。
- カメラレンズの傷や汚れを防ぐためのレンズプロテクター
- 太陽など強い光の反射を避けたり色彩を鮮やかに表現するPLフィルター
- 色彩に影響を与えることなく光の量だけを低下させるNDフィルター
このなかで初心者の方にぜひおすすめしたいアイテムが「レンズプロテクター」です。
レンズがむき出しだと、ぶつけたりしたときにキズがついてしまう恐れがあります。
また、レンズを指で触ってしまうと、手のあぶらがついてしまいますが、実はレンズをきちんと拭くのは難しいことなんです。
買ったばかりのレンズを壊してしまったらかなりの痛手と思いますので、まずは掛け捨て保険として初めに買っておくと安心ですね。
※ただし、レンズの前にフィルターという「ガラスの板」が入るので、写りが悪くなるということでレンズプロテクターをつけない人もいます。その点から、必要度を★★★☆☆(星3つ)としました。
費用的には安いものだと1,000円台くらいからあるので、これくらいの初期投資はじゃんじゃんしていきましょう。
ちなみにサンライズカメラで販売している中古商品には、結構な割合で中古レンズにフィルターも付けてくれているようですので、商品写真をよく見てみてくださいね。
保護フィルターの例
※上の商品は52mmというサイズです。リンク先で他にもサイズが選べるので、持っているレンズに合ったものを購入しましょう。
7.カメラバック(カメラケース)必要度:★★☆☆☆
持ち運ぶ際、カメラをどこにしまうか問題が必ず誰しも生じます。
そこで便利な道具がカメラバッグです。
- リュックタイプ
- ショルダータイプ
- メッセンジャータイプ(斜めにたすき掛けして使う)
- インナーバッグ(普通のバッグに入れて使うクッション)
など様々なタイプがあります。
選ぶポイントとしては、
- 持ち運ぶ機材の数、大きさ(カメラを何台、レンズを何個持ち歩きたいか)
- 機能性、使い勝手(レンズの取り出しやすさ、防水性、耐久性)
- 見た目、デザイン
などを考慮し、自分が使いやすい用途に合ったタイプのバッグを選びましょう。
普通のバッグで持ち歩くときも、クッションケースに入れよう
専用のカメラバッグではなく、普段使っている普通のカバンでフィルムカメラを持ち歩く場合も、クッション性のあるケースに入れるのがおすすめです。
カメラの形状に合わせて作られた「カメラケース」や、
↑画像はNikon F3用のレザーケース
バッグに入れて使う「インナーバッグ」など、専用のアイテムも販売されています。
(フィルムカメラ用のカメラケースは中古の場合が多いです)
専用品以外では、無印良品や雑貨店などで売られているクッションケースなどの道具でも代用できます。
カメラバッグの例
8.ドライボックス(除湿ボックス)必要度:★★☆☆☆
カメラは湿気に弱く、とてもデリケート体質なのです。
よって特に夏場など適切な湿度管理がされた場所に保管してあげる必要があります。
フィルムカメラをインテリアとして棚に飾っておきたい方も多いと思いますが、これから長く使っていくなら素人玄人に関わらずメンテナンスは大切ですね。
そこで使いたいのが、湿気やホコリからフィルムカメラを守ってくれるアイテム「ドライボックス」です。
おすすめのドライボックス
ドライボックスも様々な種類がありますが、まず初心者の方におすすめなのは手軽で安価なプラスチックケース型のもの。
アルバムや製本業界の大手ナカバヤシや、カメラのメンテナンス用品で有名なハクバのドライボックスなんかでしたら比較的安価ですぐ手に入ります(上の写真もナカバヤシの製品です)。
除湿機能があれば、ほかの箱で代用も
とはいえドライボックスって見た目がいまいち・・・
なんだか味気ないものばかり・・・ですよね。
そこで、取り急ぎに用意するときだけでなく、インテリアに合わせたい人などには、自作ドライボックスという手もございます。
要は、なるべく湿気のないドライな環境に置いてあげることが必要なので、「保管できる箱」に「乾燥剤」を入れれば簡易的なドライボックスにできます。
と思ってなんか良い方法ないかな〜と探していたら、無印商品の「トタンボックス」で代用している方もいました。
イケてますね!
乾燥機能がどれくらいあるのかはわかりませんが、見た目は気分が上がっていいですね。
私はお茶どころ静岡に住んでいたことがあって思いついたのですが、防湿効果あり、古めかしさがなんとも味わい深い「茶箱」なんかも、実は使えそうとちょっと思ったり。
フィルムカメラにハマる人は美的センスに厳しめな人も多い傾向を勝手に感じてるので、ぜひ代用できるおしゃれボックス探しも楽しんでみてください!
9.掃除キット 必要度:★★☆☆☆
最後に掃除キットもあると便利なアイテム。
ついつい怠ってしまいがちなところですが、、、結構重要です。
長く使っていく相棒、時折ケアをしてあげながら大事に絆を育てていってあげましょう。
初心者の方にとっては使い方が難しいところもあるかもしれませんが、最低限
- ブロワー
- レンズクリーニングペーパー
といった道具があると便利です。
ブロワーは、レンズやカメラ本体のホコリを風で吹き飛ばす道具。
こちらはぜひ持っておきたいです。
レンズクリーニングペーパーは、その名の通りレンズの表面を拭く専用の紙。
ただしレンズの拭き方は初心者の方には難しいので、こちらは必要なら買う、くらいでもいいかもしれません。
基本の掃除方法と必要な道具についてはこちらでわかりやすく解説していますのでぜひ参考にしてみてください。
予想できる初期費用の合計は・・・?
それでは、だいたいどれくらいの費用で始められるのでしょうか?
これはあくまでも、「フィルムカメラ初心者の方が気軽に始める」というテイで想定した予算です。
もちろんこれはあくまでざっくりとした計算なのであまり充てにならないかもしれませんが笑、おおよその目安にしてみてください。
全部買った場合(豪華プラン)
- 1.フィルムカメラ本体1機:15,000〜50,000円
- 2.フィルム1本:500〜1,500円
- 3.交換レンズ1本:7,000〜20,000円
- 4.電池:100〜500円
- 5.ストラップ:1,000〜10,000円
- 6.レンズフィルター:2,000〜5,000円
- 7.カメラバッグ (カメラケース):3,000〜15,000円
- 8.ドライボックス (除湿庫):1,500〜3,000円
- 9.掃除キット:500〜2,000円
合計すると・・・約29,600〜107,000円となります!
高くても10万ちょいの初期費用があれば、十分に必要なアイテムを揃えられるのではないでしょうか?
とはいえこれはレンズ交換式のカメラをイメージした場合。
レンズ内蔵のコンパクトカメラや一眼レフでも初心者向けのものであれば、レンズとカメラセットで10,000円ぐらいで探すことは十分可能です。
そうなると合計で20,000円を切るぐらいからのスタートも可能になってきます!
まずはそういったカメラから、お気軽に始めてみるという選択肢もありですよね。
中古カメラには価格にもかなり幅があり、選び方次第では、敷居がそこまで高くないものも沢山あるのです!
イイトコのデジタルカメラを1台買うと20万は普通に超えたりするので、そう考えるとフィルムカメラを始めるのは予算的にも案外ハードルが下がるのではないでしょうか?
ご自身の予算と好みに合わせて、ぜひ検討してみてください^^
必要最低限だけ揃えた場合(おてごろプラン)
フィルムカメラに関しては、とにかく得体の知れないとっつきにくさというイメージが先行しがちですが、何事もまずは大まかでも道筋が見えると進みやすくなります。
最初から全部揃えるのは大変だよ〜という方は、とりあえず最初の5つ
- 1.フィルムカメラ本体1機:15,000〜50,000円
- 2.フィルム1本:500〜1,500円
- 3.交換レンズ1本:7,000〜20,000円
- 4.電池:100〜500円
- 5.ストラップ:1,000〜10,000円
といった道具さえあれば始めることができます。
カメラ本体+交換レンズを、10,000円くらいのコンパクトカメラとして考えると、
だいたい13,000円くらいあればOKという計算になりますね。
ぜひまずは手をつけてみることをおすすめします!
次回はフィルムカメラで撮影する手順をご紹介!
今回は、初心者の方がフィルムカメラを始めるのに必要な道具について徹底解説しました!
いよいよ次回は、実際に私が初めてフィルムカメラで撮影していく手順に入っていきます。
まず前半は撮影する前のカメラの設定からシャッターをいざ切るまで!
そして後半で撮影後の現像や、写真データの取り扱い方などについて、こんなことに困った!など実体験からリアリティある情報をお届けできればと思います。
乞うご期待!
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