【オールドレンズ探訪記】星ボケを楽しめる人気高性能レンズ!Industar-61L/Z(インダスター)50mm F2.8(作例・撮影Tipsあり)
大変ご無沙汰になってしまいました!
サンライズカメラがおすすめできるレンズを1本1本紹介していく、「オールドレンズ探訪記」と第したコーナー。
今回は、「星形ボケ」が出るので有名なレンズ、「Industar-61L/Z(インダスター61L/Z) 50mm F2.8」の作例をご紹介します!
面白いオールドレンズをお探しの方にとって、この記事が少しでも参考になれば嬉しいです^^
目次
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撮影Tips!Industar-61L/Zで「星ボケ」を楽しもう!
早速ですが、このIndustar-61L/Zの一番の特徴「星ボケ」を入れる撮影Tipsを先にご紹介します。
ちょっとしたコツがいるので、そこさえ押さえれば誰でも綺麗な星ボケが作れるので、ぜひ試してみてください^^
1.絞り値を「F5.6〜8.0」に設定する
レンズを正面から覗いてみると、絞り羽根の形がわかりやすく見て取れます。
きれいな星形のボケを形成させるためには、F値を5.6〜8.0あたりに設定する必要があります。
2.ボケの元となる「点光源」を見つける
暗い場所などで点灯している光を見つけて、背景ボケとして入れ込みます。
ポイントとしては、点光源がたくさんありすぎると、少し画面がうるさくなりがちなので、
もし1つのくっきりとした星☆を作りたい場合は、できるだけ独立した点光源を被写体にするといいです。
3.被写体と光源との距離をできるだけ離す
絞り値を「F5.6〜8.0」という時点で、ボケづらい条件にはなっているため、
焦点の位置と、ボカす光源との距離感を、できる限り離すことでよりボケます。
幸い、Industar-61L/Z(インダスター61L/Z) 50mm F2.8は、最短撮影距離30 cmという「寄れる」レンズ。
思いっきし接写して、背景をダイナミックにボカすことで、より幻想的な表現を楽しむことができます。
絞りとボケについての関連記事
絞りとボケの関係性についてはこちらの記事で詳しく解説しています!
Industar-61L/Z(インダスター61L/Z) 50mm F2.8について
Industar-61L/Z(インダスター61L/Z) 50mm F2.8は、旧ソ連にて製造されたレンズ。
シャープな写りが評判の、カール・ツァイスの名レンズ「テッサー」と同様のレンズ構成をしているだけあって、高い描写力には期待できます。
さらに、最短撮影距離は30cmの短さ!
マクロレンズほどではないですが、かなり寄って撮影ができるので、被写体部分のシャープさと、背景のボケ感との、切り替えギャップも味わえるレンズです。
また、上記に挙げたように、Industar-61L/Z(インダスター61L/Z) 50mm F2.8の目玉的な特徴は、「星形ボケ」。
ミラーレス一眼カメラを使用して撮影すれば、画面で星形がどのように映し出されるか確認できるので、試行錯誤しながら面白い個性的な作品撮りに、ぜひ挑戦してみてください。
今回作例の撮影で使用した機材は、毎度おなじみミラーレス一眼カメラのSONY α7Rです。
レンズマウントはM42マウントなので、今回もK&F Conceptさんのマウントアダプターで装着しました。
Industar-61L/Z(インダスター61L/Z) 50mm F2.8の作例紹介
それでは、作例をご紹介していきます。
描写はとても繊細
接写。葉っぱの手触りまで伝わってくるような繊細な描写に感動しました!!
星ボケを出した作例
星ボケはこのような感じに。黄色の蝋梅のボケが、黄色い星マークになってとても可愛らしい。
上がF8.0、下がF4.0。個人的には、星形がくっきりしなくて、F4.0くらいの6角形ボケもとてもすてきだなぁと思います。
星形がたくさん背景にあるとうるさいと感じる場合、さりげない小さめ薄めのボケも、良い感じです。
色味は良い
色味は逆光でも普通に鮮明に写ってきれいです。順光は油絵のようなぬったりした濃いめです。
シャープさは、とてもキレが良く、細かい部分まで陰影がくっきりしている感じでしょうか。
遠景から近接まで幅広く使えるレンズ
こちらは遠景での作例。
接写と遠景とバランス良くこれ一本で撮れるので、本当に幅広い場面で活躍する優れものだなぁと感じました。
↓ピントを奥の桜に合わせたバージョン。
若干画面の端っこが乱雑になり、ぐるぐるボケ感もあって、現代のレンズには無いオールドレンズらしさも楽しめます。
すっごい細い部分まで描写できるので、性能は現代のレンズ並みかと。
↓アップにしてみると・・
Industar-61L/Z(インダスター61L/Z) 50mm F2.8で撮影した感想
普段はほとんど昼間にしか撮影しない私にとって、今回綺麗な星ボケを作るために、ちょっと夜も撮影してみよう!と思えたのは新鮮な体験でした。
ミラーレス一眼カメラで使用することで、ISO感度を気にせず夜や暗い場所での撮影も楽しめるのも嬉しいポイント。
オールドレンズの楽しみ方の幅がどんどん広がりますね〜!
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Industar-61L/Z 50mm F2.8について簡単な解説
ここからは、今回作例を撮影したオールドレンズ、Industar-61L/Z(インダスター61L/Z)について中古フィルムカメラとオールドレンズのサンライズカメラ スタッフが簡単に解説します。
Industar-61L/Z(インダスター61L/Z)50mm F2.8
マウント | M42マウント |
構成 | 3群4枚 |
最短撮影距離 | 0.3m |
メーカー | 旧ソ連製 |
Industar-61L/Z 50mm F2.8は旧ソ連製のオールドレンズ。
Industar(インダスター)という名称を持ったレンズには数多くの種類がありますが、この「61」という数字のついたレンズはかなりメジャーなもののひとつです。
ただ、一見すると似ている「Industar-61」という名前のレンズでも、まったく別物の製品が存在するのが面白いところ。
今回使用したのはIndustar-61L/Zという名前のM42マウントのレンズで、末尾に「L/Z」とついています。
それに対して単にIndustar-61という名前(末尾にアルファベットがない)だと、L39マウント(ライカマウント)のレンジファインダーカメラ用レンズになってしまうのです。
中古購入の際には注意が必要です。
レンズ自体はテッサータイプのレンズ
さて、今回使用したIndustar-61L/Z 50mm F2.8も、その他のIndustar-61も、レンズ構成自体はいたって普通の3群4枚のテッサータイプです。
いくたさんの作例でもわかるように、普通に撮影に使っている分には不満を感じることはないと思います。
構造的にはかなり寄ることのできるマクロレンズ。
最短撮影距離は0.3mです。
単なるテッサータイプをそのまま鏡筒に入れた構造ではあるものの、今回の作例では近距離でも破綻なく写っていることが伝わったかと思います。
星ボケで中古は大人気に
今回の記事でもPUSHされている特徴、それが星ボケ。
Industar-61L/Z 50mm F2.8は絞りの形状に特徴があり、最初のTipsでも解説されていたように、途中の絞り値では光源ボケが星の形になるのです。
このような特徴があることから、全体的には中古価格が安めなことの多い旧ソ連製のオールドレンズのなかでは、比較的中古での人気が高いもののひとつです。
Industar-61L/Zの中古価格も50mm F2.8というスペックを考えると少し高めな部類(Juputer-12やJupiter-9ほどではありませんが……)。
旧ソ連で作られた中古レンズは多くがウクライナから輸出されていたこともあり、もしいま持っている方がいたら、大切にするのがおすすめかもしれません。
※なお今回使用したIndustar-61L/Z 50mm F2.8はモスクワ近郊のLZOSで製造されたものです。
今回使用したミラーレス一眼カメラについて
今回のオールドレンズ探訪記でも、撮影にはSONY α7Rを使用しました。
発売から年数が経っていますが、中古で廉価にローパスレス・高画質の撮影が楽しめることは魅力かと思います。
そのほかにもSONY製ミラーレス一眼カメラとしては――
中古で廉価なフルサイズのミラーレス機が欲しい方にはSONY α7が。Industar-61L/Z 50mm F2.8まとめ
ということで今回は旧ソ連製のオールドレンズ、Industar-61L/Z 50mm F2.8について解説・作例を紹介しました。
星ボケで注目されるようになったレンズですが、普段使いにもなかなかよいオールドレンズだと思います!
中古価格が上がっていくことが予想されるレンズなので、お探しの際はぜひお早めに。
他にも色々なオールドレンズや中古フィルムカメラの作例ブログがありますので、ぜひご参照ください^^
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