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【闇鍋オールドレンズレビュー】第5回 NIKKOR-H Auto 2.8cm F3.5 出た!初めての広角レンズ!

NIKKOR-H Auto 2.8cm F3.5が届いた。初めての広角レンズだ。
このレンズも、その昔所有していたな。中古で買ったNikon F2に付けて帰り道スナップ千本ノックに使っていた。夏の暑い日に公園で全裸になって水遊びしている子供たちを撮影した事を思い出した。今では考えられんけどね。

ニッコール千夜一夜物語によるとこのNIKKOR-H Auto 2.8cm F3.5は一眼レフカメラが汎用カメラとして世に認識されるきっかけになったレンズだそうだ。まあ、詳しくは
ニッコール千夜一夜物語
https://www.nikon-image.com/enjoy/life/historynikkor/0012/index.html
こちらで。

【前回の記事はこちら】

【闇鍋オールドレンズレビュー】第4回 Ernst Leitz Wetzlar Hektor 13.5cm F4.5 (ヘクトール13.5cm)でブラっと散歩写真

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NIKKOR-H Auto 2.8cm F3.5について

そんなわけでこの個体の状態を撮影しながら見ていく。

良くまとまった、しっかりとしたつくりのレンズ

小さくまとまった良いデザインだと思う。これなら1本余計にカバンに入れておいても大丈夫。

非常にしっかりした作りで機械としてなんの問題もないように感じる。前玉のコーティングにつぶつぶがあったり、少し拭き傷を発見したりと普通の中古品程度のダメージは有るが60年代の製品であることが嘘のように綺麗だ。絞りリングのクリック感もヘリコイドのトルクも申し分ない。完璧なコンディションだ。

そしてマウントアダプターを介してミラーレスに付けてみると、これまたなんの違和感もない。見慣れたせいもあるが、純正レンズもこういうデザインにすればもっと格好いいのにと思ってしまう。絞り値の表記が色とりどりなのも今となってはオシャレに感じる。

NIKKOR-H Auto 2.8cm F3.5のスペック

焦点距離 28mm
絞り f3.5~f16
最短撮影距離 60cm
絞り羽根枚数 5枚

最短撮影距離60cm!
現代の感覚で考えるとエライ遠いような気がするが、これも先程のニッコール千夜一夜物語によると光学性能を維持できるギリギリだそうで、仕方ないね。まあ、広角レンズで花に寄って撮ることなんかあまりしないので関係ないのかもしれない。ポートレイトで使うのなら60cmで十分な気もする。

絞り羽根5枚!
これは少ない。しかし当時の安いカメラには2枚絞り&シャッター兼用みたいなのもあるし、玉ボケを出さなければエッジがカリッとして良い写りに感じることもあるし….まあ、いいだろう。

NIKKOR-H Auto 2.8cm F3.5の作例

とにかく撮影に出てみよう。

絞り値ごとの描写

F3.5

F5.6

F8

F11

F16

絞り設定値による描画の変化については、f3.5とそれ以外を比べてみるのが面白い。拡大すればそれぞれの絞り値での周辺の画質変化がはっきりとわかるが、それ以上に印象的なのはF3.5の場合だけ周辺光量がガクッと落ちることだろう。嘘みたいに周辺が暗くなる。絞れば普通のレンズだが開放時のみ周辺光量が落ちる、と同じことを2回言いたくなるほどはっきりしてる。

そして、歪曲収差もそれほど悪くはない。現代のレンズでももっと酷く歪むものがある。

周辺部の描写

この際、周辺のシャープネスは気にしても仕方ないが、折角なので貼っておく。

F3.5

F5.6

F8

F11

F16

 

周辺の解像力はF8あたりが最も良く、F16まで絞ってもそれほど悪くはならない。安定した描写力なのであまり心配せず色々なものが撮れる。

天満橋付近で作例を撮影

兎にも角にも周辺減光が面白いので時々開放F3.5を使いながら薄曇りの天満橋付近を撮影した。

F8で観光船。
SONY α7との相性もよくギュッと締まった発色になっている。広角レンズでのスナップ撮影はホントに久しぶりで何をどう撮ったら良いのかわからず焦った。

曇りのせいもあって彩度が低く色が乗らないので赤も飽和せず渋い写真になった。これで撮影距離60cmぐらい。このレンズの最短撮影距離だ。像面が凸凹しているように感じるな。面白い。

F3.5にセットして周辺が落ちると中心部への視線誘導効果が起きて何もない公園が意味ありげに見えてくる。この真中に家族や恋人を置いて撮ると印象的な写真になるだろね。

これも最短撮影距離。葉っぱ以外はボケて霞む。周辺減光が哀愁を演出してる。

白黒でも魅力が引き立つレンズ

このNIKKOR-H Auto 2.8cm F3.5 ホントにいいレンズだと思う。
知らない街にいってブラブラ歩きながら写真を撮ってみたくなる。普段はそんなことあまり考えないこの俺が妙にしんみりする。寒いし、ひれ酒とかも飲みたくなる…などと思いを巡らせているうちにハッと気づいた。いや思い出した。
「このレンズ、白黒が良かったんちゃうん?」
ということでカラーのデジタル写真を白黒に変換してみた。

ホラホラ、どうですか?
いい感じでしょ。なんの変哲もない普段の街並みが何かありそうな感じに見えませんか?

この感じで旅行先の思い出なんかを記録に残せば、行った次の日には20年前の記憶になるオールドレンズマジックが完成します。
是非お試しあれ!

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NIKKOR-H Auto 2.8cm F3.5 総評

安定のNIKKOR。オールドレンズといえど品質に何の問題もなく普通に使えるくせに写りはしっかりビンテージな優れもの。今買ってもまだ後50年は使えそうな凄いやつです。
安いし。

【次の記事はこちら】

【闇鍋オールドレンズレビュー】第6回 EBC FUJINON 55mm F1.8(M42)

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著者紹介: n.sakamoto

大阪市中央区で写真スタジオをやっています。芸歴27年、無駄に長いです。 子供服メーカーのカタログ用キッズモデル撮影・食品パッケージ用のイメージ・企業の会社案内用のイメージ・ジュエリー撮影等、色々な撮影をしています。 tumblrに以前やったお仕事の写真上げていますのでよかったら見てください。 https://appriephotoworks.tumblr.com/

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