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写真がうまくなるおすすめアート系写真集11選!写真家が生み出した名作を味わおう

アート系の写真集

今回はおすすめの写真集について解説します。

写真集、それもアート系の写真集というと、なんだか敷居が高そうに感じるもの。
でも、アート系写真集といっても千差万別。

眺めているだけで心がぽかぽかしてくるような読みやすいものから、すぐには意味がわからないようなアーティスティックなものまで。
ファッショナブルでスタイリッシュなものや、ポップでカラフルなもの。

一歩踏み出して写真集を開いてみるだけで、あなたの写真の世界がぐっと広がるはず!

「写真がうまくなりたい」「もっといろんな写真が見たい」
今回はそんなあなたのために、おすすめのアート系写真集を一挙紹介します!

ジャンルごとに解説するので、ぜひこれを入門編に、あなたにぴったりの一冊を見つけてみてくださいね!

※書影の一部(*印のついた画像)は版元ドットコムより引用しました。
版元ドットコム 書影利用規約

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おすすめ写真集:ほっこり・ゆったり眺めたい作品編

まずは、肩の力を抜いて楽しめる作品を紹介します。

1.川島小鳥 『未来ちゃん』

2010年刊行の、大ヒット写真集。

当時3歳の女の子を主役に切り取られた物語は、きっと誰が見てもほっこり豊かな気持ちになるに違いありません。

とはいえ、ただ可愛いだけの写真集ではないのが、本書が売れに売れた理由。
よくよく考えてみてください。
あなたが写真を撮って、こんなに「いい顔」が撮れますか?

そう。
この写真集は、こどもを撮るための「教科書」にほかならないのです。

この本を読んだら、きっと、もっといい表情が撮れるようになりますよ。

2.浅田政志 『浅田家』

created by Rinker

2008年刊行の写真集。

写真家の本人と家族が、さまざまな姿に扮して撮影した写真を並べた写真集。

ようするにコスプレでは……とばっさり切るのは大間違い。

よくよく考えると、こんなにたくさんのシチュエーションで、こんなにばっちり撮れるのはおかしいですよね?

これはプロの写真家が作った写真集。
そう、綿密かつ異常なまでの作り込みの末に生み出された、家族の愛と努力のドラマなのです。

街中にあるどんなくだらない広告も、それを作ったクリエイターの努力のたまもの。
そんな、一見するとただ面白いだけに見える作品が、「家族」というフィルターを通してみると汗と涙の結晶に見えてきませんか?

おすすめ写真集:オシャレでスタイリッシュな名作編!

続いて、本棚に並んでいたらオシャレ!な名作を紹介していきます。

3.エルスケン 『セーヌ左岸の恋』

エド・ヴァン・デル・エルスケン(Ed van der Elsken, 1925〜1990)はオランダ出身の写真家。

そのエルスケンの代表作こそが、この『セーヌ左岸の恋』です。

この写真集の特徴、それが一冊を通して小説のように物語が繰り広げられていること。
実際にパリにて撮影された、戦後のゆきどころのない若者の姿をもとに構成されたストーリー。

写真というものを素材として物語を生み出す。
そんな手法のひとつの到達点といえるかもしれません。

本書は海外書籍ですがタイトルを日本語としたのは、日本語訳版があるため。
文中のテキストも日本語となっており値段も安いため、まずは日本語版を探してみるとよいでしょう。

4.ナン・ゴールディン 『性的依存のバラッド』

アメリカの写真家、ナン・ゴールディン(Nan Goldin, 1953〜)が作り出した名作が、『性的依存のバラッド』(The Ballad of Sexual Dependency)です。
1986年刊。

いまでは当然の話題となっているジェンダーやセクシャリティ、そして私的な空間の写真を撮り、見せる。
この写真集は、ドキュメンタリータッチで、とても個人的な光景をまとめあげた内容です。

自分自身の身の回りの出来事を撮り、写真集や作品にする方法論はいまでは広く行われています。
その源流となったのがこの一冊。
いまでは例えばバンドのPVでも用いられるくらいに一般的な手法となった「人に見せたくない姿を写真や映像で見せる」ということ。
それを行った先駆者の写真集をひもとくことで、きっとあなたの創りたい写真、伝えたいことが明確化されるのではないでしょうか。

当時は強い批判にもさらされましたが、いまの時代だからこそ、より輝きを増す写真集であるといえます。

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おすすめ写真集:日本人写真家の名作編

続いて、日本人の写真家が生み出した名作写真集を紹介していきます。
超有名写真家から、有名ではあるものの写真愛好家でないと名前が出てこない人まで。

5.鈴木清 『天幕の街』

天幕の街
「鈴木清写真展 百の階梯、千の来歴」図録 2010年 国立近代美術館 より引用(下記も同様)

看板描きの仕事をしながら写真家として活動を行っていた鈴木清(すずき きよし、1943〜2000)は、自費出版による写真集を主な発表形態としていました。

全部で8冊の写真集のなかで、筆者がもっとも心動かされたのが、『天幕の街』(1982年)です。

天幕、つまりテント。
写真家の幼少期の記憶に残るサーカスと、それをなぞるような現実のサーカスの光景。

それとともに、当時、作家の近所に住んでいた路上生活者の姿を一冊に織り込んでいます。

天幕の街

写真というメディアが、なぜか周縁の人々を目で追ってしまいがちなのはなぜか。
そう自問自答しつつも、たとえば単に興味本位で路上の人々にレンズを向けるのとは違う、ある種の信頼関係さえあるようなまなざしを、写真集というフィルターを経て感じてしまうのでした。

他に刊行された写真集もすべておすすめです。

6.森山大道 『新宿』

created by Rinker

※上記商品リンクは文庫版『新宿+』

非常にわかりやすい写真集にして、売れに売れた写真集です。
2002年刊行。

森山大道というと、アレ・ブレ・ボケのストリートスナップの代表格かつ大御所。
そしてフィルムで写真をはじめた人の少なくない割合が、影響を受けることでも知られています。

筆者もフィルムで写真を始めたばかりの頃、見事にノックアウトされてしまったのでした。

その仕事がもっともわかりやすくまとめられているのが、この『新宿』だといえます。
これから買うなら、文庫版の『新宿+』がおすすめ。

ぜひあなたも影響されてみませんか?

7.荒木経惟 『センチメンタルな旅・冬の旅』

物語を綴った写真集として、なんだかんだいっても、この一冊を外すことはできないでしょう。

家族や恋人、身近な人々を撮った写真集というのは、2000年代以降、一大ジャンルとして隆盛をみています。
しかし、この本を超えることができたものはあるのでしょうか。

身近な人を撮るというテーマ。
そして、その結果必ずや待ち受けている瞬間への覚悟。

作者については近年さまざまな評価がなされていますが、本書が名作であることに疑いはありません。

8.奈良原一高 『人間の土地』

いまでは世界遺産として知られる、長崎県の軍艦島(端島)。

この写真集『人間の土地』は、その軍艦島が現役の炭鉱として稼働していた頃に撮影された写真集です。
1956年に初の個展で展示され、1987年に写真集として刊行されました。

といっても、けっして三丁目の夕日的な内容ではありません。
むしろその対極。

まず画だけを見れば、コントラストのはっきりしたトーンで描き出された壮絶な世界が、強烈な力を持って視界に飛び込んでくるはず。
そのなかにいるのは、人間にとって極限の環境で生きる人々。

叙情的になるのではなく、しかしはっきりと人間の生を描き出しているのです。

日本の写真表現を知る上で、ぜひ目を通しておきたいといえるでしょう。

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おすすめ写真集:写真史の王道編!

写真の世界を絶えず塗り替えてきたアート系写真集。

そのなかには、写真史を語る上でけっして外すことのできない名作というものが存在しています。
ここでは、ぜひ目を通しておきたい、そんな名作たちについて紹介します。

ここについては本当に「写真史入門編」です。

9.ウォーカー・エヴァンス 『American Photographs』

現代の写真史というものは、ウォーカー・エヴァンス(Walker Evans, 1903〜1975)のAmerican Photographsから始まると一般的に言われています。

これは、戦前の世界恐慌に対するニューディール政策の一環として写真家に職を与えるため、FSA(農業安定管理局)の依頼で撮影した写真がもととなったもの。
1938年、同名の写真展が行われ、その内容がまとめられました。

カメラの眼を通して、アメリカという国を見つめる。
コンセプトもさることながら、白いページの中に単に写真を並べるという、いまアート系写真集で一般に行われている装丁が初めて取り入れられたという点で、記念碑的な一冊です。

10.ロバート・フランク 『The Americans』

写真集の歴史に燦然と輝く名著中の名著。

ロバート・フランク(Robert Frank, 1924〜)の『The Americans』(アメリカ人)は、写真集の古典にして、写真を学ぼうとする、知ろうとする人の永遠の教科書ともいえる存在です。

アメリカという国家の風景。
カメラというすべてが等価な眼で切り取られた、似ていない人々、似ていない光景の羅列は、しかし確かに一貫した流れとなっています。

ただ違うのは、ロバート・フランクはスイス出身で、この写真集が撮られた時期にはまだ異邦人の視線を持っていたということ。
それが本書をより完璧なものとしたといえるかもしれません。

上で紹介した『American Photographs』とセットで語られることも多いですが、むしろ同書の下敷きがあってこそ、この一冊が生まれたといえるでしょう。
写真をやるなら、一家に一冊ほしいですね。

11.ウィリアム・エグルストン 『William Eggleston’s Guide』

ウィリアム・エグルストン(William Eggleston, 1939〜)の写真集、『William Eggleston’s Guide』もまた、写真史に残る一冊。

この写真集が歴史的に重要な点。
それは、カラーの写真で写真集を作った、ということです。

……何を言っているんだ、と思うかもしれませんが、色のついた写真は芸術ではない、とされていた時代が確かにあったのです。

さて、上に挙げた2冊と一貫しているのが、こちらも1970年代初頭のアメリカの郊外を主に被写体としていること。
違うのは本書の被写体は、より冷静というか、よりどうでもいいものを撮っている(ように見える)ことです。

郊外という、なんの変哲もない風景の、なんの変哲もないもの。
そんな、珍しくもないものを「あえて」撮るということは、当時新しいことでした。

このような流れのなかで、珍しくもないものを撮ることが、写真家の間でひとつのジャンルとして成立。
すると、珍しくもなんともなくなってしまうのですが……それはまた別の話。

最後に挙げたこの三冊ははっきりいって教科書的すぎるセレクトなのですが、もし写真に興味を持ったら一気読みしてみることをおすすめします。
写真集の、そして写真という芸術の歴史を追体験できることでしょう!

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写真集を鑑賞してみませんか?

肩の荷をおろして楽しめるものから、芸術芸術しているものまで幅広く存在する写真集。
この記事で紹介したのは入り口も入り口。
じつは世界には、数えきれないほどの写真集があるのです。

もし、デジタルで、フィルムで、写真を撮っていたら。
他の人がどんな写真を撮っているか気になるのではないでしょうか?

そんなときは、写真集で名作を見てみましょう!
きっとあなたの写真がより広がること間違いなしです!

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著者紹介: サンライズカメラ

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