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【フィルムカメラぶらり撮影散歩1】なぜHasselblad 500C/Mにみんな魅了されてしまうのかを知った。

Hasselblad(ハッセルブラッド) 500C/Mの作例
Planar 80mm:ISO 400・シャッタースピード 1/500・F4

 

こんにちは、雨樹一期です。 今回は撮り比べではなく、フィルムカメラ1本でのコラムとなります。

第1回はいきなり中判カメラのHasselblad(ハッセルブラッド) 500C/Mです。ついに長年憧れだったカメラで撮影することが出来ました。

レンズはHasselbladの標準レンズ、Planar T* 80mm F2.8というCFレンズを取り付けて作例を撮影しました。

TOPの作例写真ですが、左の黒い部分に小さい切り込み(ノッチ)がありますよね。これはハッセルブラッドだけの特徴です。
フィルムをスキャン(データ化)する時は通常は画像部分だけ選ぶのですが、トイラボさんで注文するとこのノッチも含めてスキャンしてくれます。

その結果、この写真は「ハッセルでっせ!」となります(笑)。

これもフィルムならではのこだわりですね。
名機なのでついドヤ顔したくなるのですが、ここからはノッチなしの作例写真を載せていきます。

 

 

Hasselblad(ハッセルブラッド) 500C/Mというカメラを使ってみた感想

まずは、Hasselblad(ハッセルブラッド) 500C/Mというカメラで作例を撮影した全体的な感想から話したいと思います。
結論からいうとHasselblad(ハッセルブラッド)は「圧倒的」でした。

 

撮れる写真も使う楽しさも圧倒的

Hasselblad 500C/M

先に感想から書いておきます。
Hasselblad(ハッセルブラッド) 500C/MとPlanar T* 80mm F2.8 CFの組み合わせは、名機と言われるだけあって、圧倒的な描写力です。
でき上がりの写真を見た瞬間、「うわぁーー」とまず感動します。いい写真が撮れているとか、そんなことは後回し。

写真を見るときの感覚ですが、都会から田舎に行った時に「空気がキレイだねー」と息を吸い込みたくなるような、、そんな感じです(どんなかんじやねん)。

 

Hasselblad(ハッセルブラッド) 500C/Mの作例
Planar 80mm:PRO400H(ISO 400)・シャッタースピード 1/500・F5.6

 

とにかく、写真の中にある空気が美しくって、出来上がりを待つ楽しみが他のカメラとは段違い。
ワクワクが止まらないです。

 

魅力は「画質が綺麗だから」だけではない

まず、僕は前回のライカと同じく操作が複雑でマニアックなほど楽しいのです。
デジタルカメラだとモニター内を見ながらポチポチですが、フィルムカメラは自分の手でフィルムを詰めて、シャッタースピードや絞りリングを回して、ピントを合わせて、撮影したらフィルムを巻き送って、と。
この面倒臭さこそフィルムカメラの醍醐味でもあります。それが「ハッセルブラッド」なら存分に味わえます

デジタルに比べて、自分で撮っている感覚が強くなります。

ウエストレベルファインダーは上から覗くのですが、じっくりと被写体と向き合いながらピントを合わせる、、、これだけでも楽しいです。
画像が左右反転されて映し出されるので慣れは必要ですが、撮影のたびにフィルムをグルグル巻き送るのも楽しいです。

 

Hasselblad(ハッセルブラッド) 500C/Mの作例

 

上の画像はファインダー部分を撮影したもの。2016年の12月に僕が猫写真を担当した「猫とビートルズ」という書籍の文字が反転されているのがわかるかと思います(さりげなく宣伝)。

中判カメラは6×6の真四角サイズなら12枚しか撮影できません。だからこそ一枚がより大切に感じますし、集中力が違います。
慣れるまでは操作に集中してしまいますが、一度慣れてしまうと反転している感覚も無くなります(笑)

しっかりと全部を言葉でお伝えするのは難しいのですが、35mmとはまた違う感覚です。

500C/Mに限りませんが、Hasselblad(ハッセルブラッド)のカメラ、、ファインダーの中の世界に没頭できます。

 

Planar T* 80mm F2.8 CF レンズの印象と作例

と、Hasselblad(ハッセルブラッド) 500C/Mというカメラそのものを使ってどうだったかを書いてきましたが、ここからはレンズに注目して語ってみます
作例もフィルムの中身を「全部」見せちゃいます。

はじめにも書きましたが、何種類もあるHasselbladの中古レンズのうち、今回はPlanar(プラナー ) T* 80mm F2.8 CFという「CFレンズ」を使いました。

 

Planar T* 80mm F2.8 CFで撮影した作例

ということで、Hasselblad(ハッセルブラッド)の基本レンズ、Planar(プラナー ) T* 80mm F2.8 CFで作例を撮影しました。80mmという焦点距離は35mmカメラ換算でいうところの標準レンズとほぼ同じなので使いやすいですね(44mm相当)。

ところで、同じPlanar(プラナー)の80mmレンズでもいくつか種類かあり、この500C/Mに合わせる中古レンズとしては、CレンズとCFレンズが主な選択肢のようです。
今回はCFレンズを使用してみました。描写にも違いがあるようですので、機会があればCレンズとCFレンズの作例撮り比べなんかもやってみたいですね。

中判カメラは真四角で12枚しか撮影できないこともあり、今回は失敗も含めて包み隠さず、作例のために撮影したカットを全部載せてみようと思います。
フィルムはFUJIFILMの「FUJI PRO400H」。低彩度でふんわりが特徴。

 

Hasselblad(ハッセルブラッド) 500C/Mの作例
PRO400H(ISO 400)・シャッタースピード 1/500・F5.6

 

1枚目の作例。いきなりやらかしてしまいました(笑)。でも初めて使うってことでご愛嬌。何かしらガチャガチャいじってしまったのか、フィルムの装填ミスか。

僕は和製ハッセルと言われている「ゼンザブロニカ」を普段使っているのですが、ブロニカは撮影後にミラーがすぐに戻るけど、ハッセルはミラーが上ったままなんですね(ハッセルはフィルムを巻き送ると、ミラーが戻ります)。
ブロニカでミラーが戻らない故障を体験したことがあって、それと同じ状況で「えっ!?」って。。。

使ったことのない方からすると意味不明だとは思いますが(笑)、僕と同じ気持ちになる方がいるかもしれないので一応書いておきました。

とにかく、その微妙な仕様の違いで焦っていじくった結果の光漏れですね。

 

Hasselblad(ハッセルブラッド) 500C/Mの作例
PRO400H(ISO 400)・シャッタースピード 1/500・F2.8

 

不安を抱えたままの2枚目。でもここからの作例はちゃんと撮れています。ほっ。

最短の撮影距離で試し撮り。絞りは開放でF2.8ですがボケ味はさすがの中判カメラ、35mmよりもボケます。
地面を見ると分かりますが、ボケ具合がえぐいですね

作例試し撮りの初日は買い物帰り&もう一度取り扱いをしっかりみようと思ったので、この2枚で終了(笑)。

 

Hasselblad(ハッセルブラッド) 500C/Mの作例
PRO400H(ISO 400)・シャッタースピード 1/500・F4

 

ド逆光も試してみました。ハレーションもあるけど、シャボン玉の反射もあるのかな。写真なのに光が眩しいです。

 

Hasselblad(ハッセルブラッド) 500C/Mの作例
PRO400H(ISO 400)・シャッタースピード 1/500・F5.6

 

別の日に撮影した作例。天気は曇り時々晴れ。とりあえず猫ですね。眠そうで目が半開きで目つきが悪くなっちゃいました。
でも全体の雰囲気は柔らかいです。35mm版のプラナーの時も感じましたけど、ボケの優しさはPlanar(プラナー ) T* 80mm F2.8 CFの特徴ですね。

絞りはF5.6で撮影した記憶なんですが。それにしては背景がかなりボケていますね。
とにかく中判はよくボケます。利点でもありますが、逆に言うとしっかりとピントを合わせる必要がありますね。

 

Hasselblad(ハッセルブラッド) 500C/Mの作例
PRO400H(ISO 400)・シャッタースピード 1/250・F5.6

 

この作例は、ピント合わせなどの操作もあってそこに集中したのか、ベストな瞬間を撮れていませんね(笑)。
デジタルなら撮りまくって、その中からカメラ目線しているのを選びますが、フィルムは一発勝負。だからこそ、こんな写真にも味が出てきます

家族や友人を撮った「ナンジャコリャって写真」が良い意味で残るんですよね。

 

Hasselblad(ハッセルブラッド) 500C/Mの作例
PRO400H(ISO 400)・シャッタースピード 1/250・F5.6

 

とか言いながら動かない被写体に移行(笑)。やっぱり画質はキレイですね〜。Planar(プラナー ) T* 80mm F2.8というレンズ、ピントもカリッとしているけど、しっかりとフィルムらしさも感じます。

こちらの作例はあえて背景に緑を入れてみたのですが、ボケに立体感があるから、ごちゃごちゃ感もあまりありません。
Hasselblad(ハッセルブラッド)とカールツァイスレンズの組み合わせはやばいですね。

 

Hasselblad(ハッセルブラッド) 500C/Mの作例
PRO400H(ISO 400)・シャッタースピード 1/125・F8

 

F8まで絞ると、ようやくボケ味が少し大人しくなる感じですね。

 

Hasselblad(ハッセルブラッド) 500C/Mの作例
PRO400H(ISO 400)・シャッタースピード 1/250・F4

 

熟睡しているところをパシャ。本当に絶妙な空気感。優しさに包まれます。「Planar」さまさまです。
今回、作例を撮影した場所は公園の駐車場にある小さい植え込みなんですけどね。ここまで写真を引き上げてくれることに驚きです。

 

Hasselblad(ハッセルブラッド) 500C/Mの作例
PRO400H(ISO 400)・シャッタースピード 1/250・F4

 

自宅に帰ってきて、我が家の猫を庭で撮影。やっぱりうちの子が一番可愛い(笑)。
ついつい作例に猫を撮影しちゃうんです。

 

Planar(プラナー ) T* 80mm F2.8CFの魅力と注意点

Hasselblad(ハッセルブラッド) 500C/Mの作例
PRO400H(ISO 400)・シャッタースピード 1/250・F2.8

 

ここまでの作例画像でも存分に伝わってきたかと思いますが、Planar(プラナー ) T* 80mm F2.8というレンズはとにかく解像度がすごくて、この通りヒゲも毛並みもくっきりです。

 

ボケのすごさとピント合わせの難しさはトレードオフ

注意というより最大の利点でもあるのですが、先ほども書いたようにボケもすごいので、動く被写体にピントを合わせるのは至難の技です。

動物も子供も止まってる瞬間にピント合わせても、合った瞬間に動きます(笑)。ファインダーは左右が反転しているので、水平を撮るのも難しく、ピント合わせに時間もかかります。
まずは動かない被写体か、絞りをF8や11で練習するのをオススメします。

使用フィルムについて(追記)

この記事では撮影に、FUJIFILMのPRO400Hを使用しましたが、残念ながら製造が終了しています。

2022年現在、中判のカラーネガフィルムで撮影するなら、富士フイルムの市場在庫を探すか、KodakのGold200を購入するのがおすすめです。

 

Hasselblad 500C/MとPlanar T* 80mm F2.8 CF 簡単な解説

ここからは、Hasselblad 500C/MとPlanar T* 80mm F2.8 CFについて中古フィルムカメラとオールドレンズのサンライズカメラ スタッフが簡単に解説します。

Hasselblad 500C/M

Hasselblad 500C/MとPlanar T* 80mm F2.8 CF

中古価格
(500C/M + Planar 80mm F2.8 CF)
300,000-350,000円
メーカーHasselblad / Carl Zeiss

Hasselblad 500C/M(ハッセルブラッド 500C/M)は1971年にモデルチェンジした中判一眼レフカメラです。
Hasselbladの6×6判一眼レフカメラは、最初はフォーカルプレーンシャッターを採用したカメラだったのですが、1957年にレンズシャッターのHasselblad 500Cが登場。
それをさらにブラッシュアップしたのが、今回使用した500C/Mという機種でした。

レンズシャッターでストロボ撮影との相性がよいことからプロがスタジオで使うカメラの決定版として長く使われ続けましたが、いまではどちらかというと外に持ち出してシリアスな作品制作に使うユーザーが多いと感じます。

一時は中古の価格もそれなりに安くなっていた印象がありますが、ほかの中判一眼レフカメラと同様、中古価格はうなぎのぼりな印象があります(2021年現在)

Hasselbladを初めて使うなら、定番中の定番機種であるこの500C/Mの中古を選んでおけば、まず間違いないでしょう。
(もちろんメンテナンスさえされていれば、価格の安い500Cの中古もアリです)

Hasselbladというと作法を守らないと壊れるというイメージも強いですが、基本的には無理な力をかけなければ大丈夫。
もし初めて使う際は当店の公式blog関連記事もご覧ください。

ハッセルブラッド500C/Mの使い方 中古でHasselbladを手に入れてみませんか?

Planar T* 80mm F2.8 CFについて

Planar T* 80mm F2.8 CF

今回使用したレンズ、Planar T* 80mm F2.8 CFはHasselblad(ハッセルブラッド)用の標準レンズです。

Hasselblad 500Cや500C/Mに取り付けられるレンズは、はじめにCシリーズが作られ、その後CFレンズへ移行していきました。

CFレンズは比較的年代が新しく、描写も現代的、かつ中古の価格も高めです。
コーティングはカール・ツァイスが誇るT*コーティング。

いっぽうCレンズは状態によっては中古価格が安いものもありますが、きちんと整備されたものを選ぶのが無難。
コーティングは新し目の黒鏡筒のものはT*コーティングになっています。

Planar T* 80mm F2.8 C

CFレンズより前のCレンズ(銀鏡筒)

(価格の差は、Cレンズは未整備で売られることもあるのに対し、CFレンズは高い確率で整備して売られることもあるかもしれません)

Hasselblad 500C/Mにはどのレンズも似合うので、中古価格と描写の違い、そして見た目の好みから、お好みで中古を選んでもよいかもしれないですね。
サンライズカメラ スタッフの私の好みとしては、じつは金属の鏡筒が美しいCレンズ、なかでも銀鏡筒の中古が欲しいと思っていたりします。

中古の中判一眼レフボディ同様最近価格が上昇傾向なので、これからも価格が上がる可能性を考えると、買うなら今、かもしれません(2021年現在)。

 

HasselbladでPlanarの空気感を体験してみませんか?

触る楽しさも、レンズの描写力も圧倒的なカメラ。
それがHasselbladでした。

Hasselblad 500C/M + Planar T* 80mm F2.8 CFの空気感。ぜひ自ら体感して頂きたいです。
プラナーのカリッとしたピントにとろみのあるボケ、最高ですよ!

次の記事はこちら

次回もHasselblad 500C/Mを使って、Carl Zeissのレンズで撮影した作例を見ながら語っていきます!

【フィルムカメラぶらり撮影散歩2】Makro-Planar T* 120mm F4 CFは写真の醍醐味を教えてくれる。

著者紹介: 雨樹 一期(Ichigo Amaki)

フィルムカメラ・トイカメラの多重露光などで作品撮りの傍ら、大阪・東京を中心に全国でフィルムカメラワークショップを開催。
その他、カメラの個人レッスン、ペット・家族の撮影をしています。 基本、娘と猫と珈琲とカレーに生かされてます。

HP : 雨樹一期写真事務所
blog : フィルム寫眞手帖

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