コンタックス ツァイスのレンズと静かな美しさ
ライカと並び称えられるコンタックス。日本製のブランドとして復活したのは1975年のことでした。
西独ポルシェのデザイン、ツァイスのレンズ、ヤシカの技術。レンズが描き出す描写も、カメラのシルエットも、純国産のものとは一線を画していました。
カメラブームの立役者、コンタックス
一眼レフから始まった大文字のコンタックスですが、高級コンパクトやAFレンジファインダーの名機も生み出し、カメラブームの一翼を大きく担いました。
魅力はやはり、ツァイスのレンズです。今でこそソニーやコシナとの協力によるレンズをデジタルで使うことができますが、より濃厚に血を受け継いでいるのはコンタックス・ヤシカマウントだと言えるのではないでしょうか。
RTSで幕を開けて以来多くのカメラが愛されてきましたが、根強いファンからの人気は今も衰えていません。
AXは、ボディ内部でフィルム面を前後させるバックフォーカシング機構により、オートフォーカスを実現したカメラです。マニュアルフォーカスであるヤシカコンタックスのレンズを、ボディ側の機構でAF化することに成功したのです。
コンタックスTシリーズ
コンタックスTシリーズは、今も愛用する写真家の多い名機です。高級コンパクトという概念のなかった1984年に発売されたコンタックスT、そして同ジャンルの代表機種ともなったT2。2001年のT3は、フィルムコンパクトカメラの最終形態です。
このレンズで注目すべきは、あくまでコンパクトカメラであろうとする画角です。T3では35mmとなりましたが、T2の38mm F2.8というのは伝統的にコンパクトカメラが搭載していたレンズのスペックそのものです。28mmのリコーやミノルタ、28mmか35mmのニコンに比べ、高性能でありながらスタンダードであることに、深く惹かれてしまうのです。
またT2と同時代のGシリーズは、レンズ交換式AFレンジファインダーという稀な機種。モダンな仕様のホロゴンやビオゴンを使うことは、他のカメラにはできません。
現在、コンタックスというブランドは存在しません。ツァイスレンズは今も人気を得ていることとは対照的で残念なことです。
21世紀、惜しくも消えていったシリーズにNシステムがありました。N1やNXといった35mm一眼レフですが、外見のシルエットを見るだけで、ドイツの血筋が流れていることがよくわかります。余りにも優雅なのです。
コンタックス645は蜷川実花の愛機として有名ですが、こちらもまた、陰のある美しさを持っているように思えてなりません。
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