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大判フィールドカメラの最高峰 リンホフ マスターテヒニカ

Linhof Master Technica 2000

リンホフ マスターテヒニカは、4×5の大判フィールドカメラの代表格であるとともに、大判ユーザー憧れのステータスあふれるカメラです。

すでにカメラの主流がデジタルに完全移行した現在。
カメラや写真を趣味とする人の間では、中判や大判の中古カメラに注目が集まっています。

大判カメラの魅力は、最新のデジタルカメラをも完全に凌駕する高画質と、大画面でしか実現できない空気感。
そう、大判カメラとは理想の写真表現を行うことができる道具なのです。

そんな大判カメラのなかでも、リンホフ マスターテヒニカは最高級のカメラとして知られています。

ともすれば質実剛健な仕事のためだけのカメラになりがちな大判カメラのなかで、ハイクオリティな仕上げと操作感を兼ね備えているのが魅力。
ぜひあなたも中古カメラで大判を始めてみませんか?

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リンホフ マスターテヒニカ

まず、リンホフ マスターテヒニカについて紹介します。

リンホフ テヒニカシリーズ

形式 大判フィールドカメラ
レンズ リンホフボード対応
露出計 なし
ファインダー ピントグラスを使用
機種によりレンジファインダーを搭載
フィルム 標準的な4×5判カットフィルムホルダーが使用可

リンホフはドイツの大判カメラメーカー。
現在でも現役で、蛇腹を使う大判カメラを作り続けています。

大判フィールドカメラの代表として知られるリンホフ テヒニカシリーズの起源は戦前に遡ります。

第二次大戦後になり製造されたリンホフ スーパーテヒニカシリーズにおいて、リンホフは大判フィールドカメラのスタンダードの座を獲得。
1970年に発売されたマスターテヒニカで、その機構は完成の域に達しました。

大判カメラならではの撮影時のアオリも、コンパクトなフィールドカメラという枠を最大限に使い、さまざまな撮影シーンに対応しています。

モデルによっては距離計連動ですが、レンズボードでレンズを交換する大判カメラのため、レンズごとの調整が必要です。

距離計つきのLinhof

そしてさらに特徴があります。
それは、大判カメラのなかでも格段に上質な仕上げをもっていることです。

中古カメラのなかでも、35mmの王様がライカ、中判がローライだとすれば、大判においてはリンホフがその座を占めるのは間違いないでしょう。

中古大判カメラならサンライズカメラ
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リンホフ マスターテヒニカのアオリの範囲・スペック

リンホフ マスターテヒニカでは以下のアオリが可能です。

フロント

フロントティルト:30度
スイング:左右15度
シフト:40mm(左右)
ライズ:55mm

リア

バックティルト:20度
スイング:20度

ベッドダウン

15度、30度

これらのアオリによって、フィールドカメラとしてはかなり自由なアオリ撮影が可能です。
トヨフィールドやウイスタなどの国産フィールドカメラも、もともとはこのリンホフを目指して開発されたもの。
先駆者ならではの模倣を超えた自由自在なアオリが可能なため、より幅広い写真表現を楽しむことができますよ。

Linhofのアオリ

大判カメラのスタンダード・リンホフ

リンホフ マスターテヒニカを製造するリンホフは、大判カメラのデファクト・スタンダードを生み出してきたメーカーでもあります。

その象徴がレンズボード

大判カメラではレンズを「レンズボード」と呼ばれる板に取り付けて、カメラのボディに取り付けることになります。

現在主流となっているレンズボード規格は「リンホフボード」と呼ばれるもの。
そう、このリンホフが最初に使い始めた規格なのです。

リンホフボード

現在では多くのメーカーが互換品を製造していますが、リンホフ純正のエンブレムのついたボードは、現在でも大判カメラユーザーのステータスシンボルであり続けています。

実際、他社製の互換品に比べて中古価格も高めです。

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リンホフ マスターテヒニカを使うために

リンホフ マスターテヒニカは4×5の大判フィルムを使う大判カメラ。
フィールドカメラと呼ばれるタイプです。

ここではそんなリンホフ マスターテヒニカを中古で手に入れて使うためのTipsについて紹介します。

そもそもフィールドカメラって?

Linhof 折りたたむことでとてもコンパクトに

4×5や8×10のシートフィルムを使う大判カメラ。
中古カメラ、オールドカメラを愛用している方でも、大判は使ったことがない方も多いのでは。

大判カメラは大きく、フィールドカメラとビューカメラに分かれています。

フィールドカメラとは折りたたんで小さくすることができ、屋外での仕様を前提としているカメラのこと。
リンホフ マスターテヒニカも、もちろんフィールドカメラの一種です。
他に中古市場でメジャーな機種としては、トヨフィールド45やウイスタなどが代表的です。

いっぽうでビューカメラとは、屋外での仕様を前提としない、スタジオ用の大判カメラのこと。
とても大きい代わり、フィールドカメラに比べて非常に自由度の高いアオリ撮影が可能です。
こちらはトヨビューやホースマンが有名で中古も安いことが多いですが、大きく重いため、屋外での使用には難があります。
(車に乗せて屋外での撮影に持っていくこともできるにはできます)

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おすすめの大判フィールドカメラ6選 今こそ中古で大判を楽しもう!

シートフィルムって?

シートフィルムとロールフィルム

リンホフ マスターテヒニカでも使用するシートフィルムとは、大判カメラで使うシート状のフィルムのこと。

一般にフィルムといってイメージされる35mmフィルムや120フィルムなどのロールフィルムと異なり、1枚のフィルムで1枚の写真を撮る形となります。

箱入りで販売されていて、そのままではカメラにセットできないため、カットフィルムホルダーという専用の道具に暗室、またはダークバッグで装填して使用します。

カットフィルムホルダーは近年、中古カメラ店で非常に安価に購入可能です。
ただし保証のある中古というよりジャンクに近い扱いのことが多いため、使用前にテストを行ったほうが良いでしょう。

大判フィルムの例

こちらは中国の「上海」ブランドのモノクロフィルムです。

アオリって?

大判カメラを使う最大の魅力。
それが、35mmや中判では一般に不可能なアオリ撮影ができるということです。

アオリとは、レンズやフィルム面の位置を動かして、ピントが合う範囲を変えたり、被写体の形状の歪みを修正したりすること。

例えばビルを撮影するときに上のほうがすぼまらないでまっすぐになる写真を撮ったり、並んでいる物のすべてにピントが合っている写真を撮ったりすることが可能です。

「ミニチュアのように見える写真」として話題になった本城直季の作品も、このアオリを使って撮影されています。

さまざまなアオリを体験するなら、大判カメラを中古で購入するのがおすすめ。
35mm用の特殊なシフトレンズを中古で購入するよりも、より写真について詳しくなることができるでしょう。

大判カメラのレンズを中古で探すには

さて、大判カメラは当然ながらレンズが別売りなので、何らかのレンズを用意する必要があります。

大判カメラでは上述した共通規格のレンズボードが存在し、メーカー関係なく取り付け可能です。

中古で手に入れやすいメジャーなメーカーとしては、国外製ではシュナイダーのジンマー、国産ではニコンのニッコールや富士フイルムのフジノンなどが存在します。

Nikkor W 180mm F5.6
大判用ニッコールレンズ

既に大判レンズは新品の入手が難しく、購入は中古となります。
中古を購入する際はレンズの状態も重要ですが、とくにシャッターの調子にも気を配るとよいでしょう。

焦点距離は、4×5判の場合135〜180mm程度が標準的で中古の選択肢も多いです。

大判カメラのレンズは安価なものと高価なものの差が大きく、かつてはプロ用の高級レンズだったにもかかわらず、ジンマーなどは1万円以下で中古購入できることも多いです。
いっぽうで広角レンズなどになると、中古でもとても高値がついていることも。

高級カメラのリンホフだけにレンズも高級なものがよいか、スタジオから放出された豊富な中古大判レンズを楽しむか。
よりどりみどりの大判レンズを味わってみませんか?

大判カメラのためのおすすめ用品

最後に、大判カメラの撮影を楽しむためのおすすめ用品を紹介します。

露出計

大判カメラで撮影するなら、入射光式の露出計を使うのがおすすめ。
日本のセコニックの露出計が定番です。

露出計について詳しくはこちら

露出計がないフィルムカメラで写真を撮るには? 単体露出計・アプリの使い方

ルーペ

ピントグラスでピントを確認するためのルーペです。

ケーブルレリーズ

シャッターを切るときは基本的にケーブルレリーズを使用します。

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大判カメラの最高峰を味わおう

このように、35mmや中判とはまったく異なる楽しみ方ができる大判カメラ。

リンホフ マスターテヒニカはその大判カメラの最高峰です。

ボディの質感、可動部1つ1つにわたるガタひとつないスムースな動き。
ぜひ上質な大判カメラで撮影を楽しんでみてくださいね。

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著者紹介: サンライズカメラ

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